2013年10月29日
大学院医歯薬学総合研究科 生命薬科学専攻 博士前期課程2年生の小嶺 敬太 君(薬品製造化学研究室)は10月19日に岐阜県岐阜市で開催された第43回複素環化学討論会において最優秀講演賞を受賞しました。 小嶺 敬太 君の研究内容は「Welwistatinの全合成研究」と題するものです。 P糖タンパク質は薬物を細胞外へ排出する際に関わるタンパク質であり、薬物抵抗性に対して重要な役割を担っています。Welwistatin(ウェルウィスタチン)はこのP糖タンパク質の機能を強力に阻害する活性を有することから、多剤耐性菌や薬剤耐性癌細胞に関する研究の観点から興味を集めています。 小嶺君は畑山範教授の指導のもと、パラジウム触媒を用いることにより、本化合物が有する複雑な構造を一段階で一挙に構築することを見出しました。 さらに得られた生成物を文献既知の化合物へと変換し、形式的な全合成を達成しました。この結果が高く評価されました。
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大学院医歯薬学総合研究科
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