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高校生,大学生対象の国際シンポジウムを開催しました。(国際連携研究戦略本部)

高校生,大学生対象の国際シンポジウムを開催

満員の会場で熱心に耳を傾ける高校生 質問をする高校生
満員の会場で熱心に耳を傾ける高校生 質問をする高校生

左からルイ・ダガマ氏(グローバル・ヘルス・アドボケーツマラリア・アドボカシー広報局長), チオマ・ンワチュク氏(世界基金支援アフリカ委員会アソシエート・マネージャー), アリ・モハメド・アサード氏(世界基金理事代理), 齋藤学長,青木国際健康開発研究科長

左からルイ・ダガマ氏(グローバル・ヘルス・アドボケーツマラリア・アドボカシー広報局長),
チオマ・ンワチュク氏(世界基金支援アフリカ委員会アソシエート・マネージャー),
アリ・モハメド・アサード氏(世界基金理事代理),
齋藤学長,青木国際健康開発研究科長

本学では,5月26日に中部講堂において,世界規模で猛威をふるうエイズ,結核,マラリアの三大感染症問題をテーマに,(財)日本国際交流センター,世界基金支援日本委員会,(社)国立大学協会九州地区支部及び(独)国際協力機構(JICA)の協力を得て,「国際保健セミナー・シリーズ“沖縄から洞爺湖へ”in長崎〜人と健康のための国際シンポジウム〜」を開催しました。
三大感染症問題については,途上国の開発・発展の重大な阻害要因になっている現状を踏まえ,2000年の九州・沖縄サミットにおいて,議長国を務めた我が国が主要テーマとして取り上げ,国際社会の取り組みを呼びかけました。その後,2002年の世界エイズ・結核・マラリア対策基金(世界基金)設立を経て,本年7月の北海道洞爺湖サミットで再び話し合いが行われる予定になっています。
今回のシンポジウムは,こうした一連の流れの中にあり,三大感染症問題に対する若者や市民の理解と関心を高めることを目的に,三大感染症への新たなビジョンに関する国際シンポジウム(5月23,24日東京)及びアフリカ開発会議(5月28日〜30日横浜)に出席する外国政府,世界基金,国際NGO等の関係者をシンポジストとして,札幌,仙台,京都,岡山,長崎で開催されることになったものです。
(財)日本国際交流センターから開催要請を受けた本学では,齋藤学長から国際連携研究戦略本部(シンポジウムの事務局を担当)に対して,次世代を担う高校生,大学生などの若者,特に高校生に「世界の現状を知り,地球市民として何ができるかを考えてほしい」との意向が示され,長崎県高等学校長協会及び長崎県の協力を得て,長崎,諫早,西彼各地区の公私立高校に参加を呼びかけることになりました。
その結果,シンポジウム当日は,公立6校,私立5校から高校生447名と教員24名の参加がありました。また,本学の学生も約180名参加し,教職員,他大学生,市民を合わせた参加者総数は約720名に上り,同時通訳用レシーバーが不足するほどの盛況でした。
シンポジウムでは,齋藤学長の挨拶の後,国際的リーダーとして三大感染症対策の最前線で活躍している3名の外国人シンポジストから,アフリカ及び中近東における現状と問題の克服に向けた国際協力についてそれぞれ講演があり,参加者は真剣な表情で聞き入っていました。また,引き続き行われた質疑応答では,各校の高校生や大学生が英語あるいは日本語で質問しました。特に,高校生たちの問題意識のレベルは非常に高く,各シンポジストからは,それに応える形で,具体的で分かりやすい回答がありました。アンケートに対して,ほとんどの高校生,大学生が「シンポジウムに参加して,国際保健協力への関心・興味が深まった」と答えており,シンポジウムの所期の目的は十分達成されたものと思われます。
今回のシンポジウムは,高校生や大学生の地球規模の健康課題に対する知的関心を高め,国際貢献活動への動機づけの機会となっただけでなく,本学の広報戦略や国際戦略を展開していく観点からも,大きな意義を持つものであったと言えます。


(国際連携研究戦略本部)