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建築骨組解析のための新しい解析モデルと解析コードの開発

工学部構造工学科の修行稔教授は,大地震時の建築骨組の崩壊挙動を解明するための独自の解析モデルである繊維化塑性関節モデル(Fibered Plastic Hinge Model 略称FPHM)を開発するとともに,その理論を具現化するためのアルゴリズムを考案し,実用解法として確立させた。本解法の基礎理論や開発過程での成果は,米国土木学会や日本建築学会のジャーナルに公表されている(下記参照)。

修行教授は,上記理論に沿って開発した動的解析コード(FPHM-D)の実力を検証すべく,2009年度に実施された独立行政法人防災科学技術研究所主催の「E-ディフェンス・ブラインド解析コンテスト2009」に参加した。コンテストは,世界最大の三次元振動実験装置であるE−ディフェンス震動台による「実大5層鉄骨造制振骨組の振動実験」の実験前の数値シミュレーションの精度を116項目の実測量との比較で競うもので,FPHM-Dによる結果はカテゴリー1(立体骨組解析・鋼材ダンパー部門)において,日本・米国・中国・イタリアなど6ヶ国から応募した17チーム中総合3位に入賞し,繊維化塑性関節モデルの優秀さを実証した。

繊維化塑性関節モデルを基本とする準静的解析コード(FPHM)は,研究室Webページに公表中であり,既に6000を超えるアクセスを得ている(こちら)。

米国土木学会 Journal of Structural Engineering(2003年9月発行)掲載論文
日本建築学会構造系論文集(2003年4月発行)掲載論文
日本建築学会構造系論文集(2005年1月発行)掲載論文
日本建築学会構造系論文集(2006年11月発行)掲載論文
日本建築学会構造系論文集(2008年9月発行)掲載論文
日本建築学会構造系論文集(2010年5月発行)掲載論文