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東日本大震災・支援活動

福島未来創造支援研究センター

(13)霊山神社保管の「錦の御旗」

2018年06月30日

   広大な福島県は現在59市町村から成ります。国内最悪の原発事故で被災した浜通り地域には、13市町村がありますが、放射能環境汚染と健康影響への不安、そして長期にわたる避難生活の困難が続ていています。特に、帰還困難区域内に新たに設定された特定復興再生拠点区域の復興再生計画においては新たな課題を抱えています。
   そのような中で、今年は明治維新から150年の節目を迎えています。福島にとっては、会津を中心として多くの藩が官軍により追討され、国家権力移譲の混乱と混迷の中で、賊軍としての悲哀と悔しい汚名を被せらています。
   松平容保への御宸翰の存在が隠されたままの中で、官軍による倒幕の勢いを象徴したのが「錦の御旗」でした。中通り地域に位置する伊達市の霊山神社には、この「錦の御旗」の二つが岩倉具視により寄贈されていたことが昨年報道されました。本年4月より伊達市保原歴史文化資料館では、北畠顕家生誕700年記念事業の企画展に合わせて、戊辰戦争から150年の各種資料と共に、「錦の御旗」が展示されています。退色した「錦の御旗」ですが、歴史の真実とは何かを深く訴えているようでした。