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東日本大震災・支援活動

福島未来創造支援研究センター

(16)「かたろう会」の福島応援旅行

2018年08月15日

   長崎の知識人の集まりである「かたろう会」は、前長崎大学熱帯医学研究所教授で、現在は長崎外国語大学総括副学長である溝田勉先生が、長きにわたり主催されている私塾です。まさに多士済々の知識・文化人の集まりですが、今回その「かたろう会」のメンバー24名が、6月末に修学旅行と銘打って福島応援旅行をされました。ご高齢の方も多く、荷物持参での乗り換えなどが大変なので、羽田空港からは大型バスを貸切り、2泊3日での強行軍で、初日は常磐道から浜通りの被災地を視察されました。
   原発事故から7年3ヶ月が経過した富岡町の帰還困難区域の脇を走りながら、バリケード封鎖された人気のない寂れた町並みに心が打ちひしがれました。大熊町の関係者からの説明には、涙無くしては聞けないような苦しい現実の課題にただただ耳を傾けるだけでした。しかし、それでも勇気を振り絞り、故郷をこよなく愛しておられる方々の行動を応援したく、新たに始まる特定復興再生拠点区域の順調な滑り出しを祈るばかりです。
   長崎からの福島応援は、震災直後から今まで、異なる領域や分野で継続して展開されています。私たちにとっても他人事ではなく、自分ごととして原発事故後の復興事業に真摯に向き合い、具体的な成果を目指して尽力しなければなりません。