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東日本大震災・支援活動

福島未来創造支援研究センター

福島とアフガニスタン

2019年12月15日

   12月3日から5日にかけて川内村、富岡町に入った。誹謗中傷を受けながらも事故直後から現地に入り、住民一人一人との対話を続け、何が求められているかを常に問い続け、少しずつ住民の方からの信頼を築きあげてきた大学関係者の気の遠くなるような地道な営みに頭が下がる。

   福島訪問の2日目、高校の先輩でもあるペシャワール会の中村医師が射殺された。常に現場に寄り添い、平和の実現に何が求められているのか、善意の資金を集めるためにどれだけの覚悟が必要かを常に示してくれるとともに信頼の構築がいかに難しいかも示してくれていた。氏をノーベル平和賞に推す声もあったが、そのようなものより現地の人々一人一人がささやかな幸せを手にするには何ができるかを一人でも多くの人に考え続けてもらいたかったのではないか。この思いは原研メンバーの一人一人も同じだと思う。

   福島とアフガニスタンという決して目を反らせてはならない現実を直視し続ける責務が今を生きる我々には課されている。

 

[ 福島未来創造支援研究センター センター長 赤石 孝次 ]