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学生の交通事故に関する懲戒ガイドライン

平成15年11月28日
学長裁定
改正 平成17年1月13日
平成24年1月26日

1.目的

  本懲戒ガイドラインは,長崎大学学則(以下「学則」)第50条に基づいて行う学生の交通事件に関する懲戒処分の適正と公正を図るために必要な事項を定める。             

懲戒処分の種類と内容

  1. 懲戒の種類

    学則第50条第2項に従い,学生の懲戒は退学,停学及び訓告とする。

  2. 退学

    退学は,学生としての身分の剥奪である。

  3. 停学

    停学は確定期限を付す有期の停学と,確定期限を付さない無期の停学(以下「無期停学」)からなる。

    1. 停学の種類
      1. 6ヶ月以上の停学を無期停学とし,確定期限を付さず,指導の状況および生活態度等を勘案しながら解除の時期を決定するものとする。
      2. 6ヶ月未満の停学を有期の停学とし,確定期限を付するものとする。
    2. 当該学生が所属する学部および大学院研究科(以下「学部等」)の長(以下「学部長等」)は,無期停学を受けた学生について,その反省の程度及び学習意欲等を総合的に判断し,その処分の解除が適当であると考えられるときは,教授会の議を経て,学長に対し,その処分の解除を上申することができる。
    3. 無期停学の解除は,学部長等からの上申により,学長が長崎大学教育研究評議会(以下「教育研究評議会」)の議を経て,これを行う。
    4. 期停学は,原則として6ヶ月を経過した後でなければ,解除することはできない。
    5. 無期停学解除の告知は,学部長等により当該学生及び保証人に対して行われる。
  4. 訓告

    訓告は,処分としての大学の教育的意思表示である。

3.懲戒の対象となる交通事件

  1. 懲戒の基準
    1. 事故の態様が悪質である交通死亡事故(交通事故による受傷を原因として被害者が事故後30日以内に死亡した事故)に対する懲戒処分は,退学,または無期停学とする。
    2. 事故の態様が悪質である交通傷害事故に対する懲戒処分は,有期停学または訓告とする。ただし,情状によりその処分を減ずることができる。
      また,1か月以上の有期停学は,態様が特に悪質で結果が重大な場合に限るものとする。
    3. 再犯の場合はより重い処分とすることができる。
  2. 懲戒の対象とならないもの

    単純な道路交通法違反や,交通事故の態様が悪質でないものについては,懲戒処分の対象とはしない。ただし,重大な結果を惹起した交通事故に対しては,必要に応じて学部等の指導(学部長等による厳重注意等)を行う。また懲戒の基準に該当しないものの事故の態様が悪質である交通事故に対しても同じく必要に応じて学部等の指導を行う。

  3. 悪質性の判断基準

    交通事故に対する懲戒処分は,学則第50条に定める「学生の本分に反する行為」として科せられるものであることに鑑み,態様が悪質な交通事故とは道路交通法に違反する次のような行為があった場合を指すものとする。

    1. 酒酔い運転
    2. 麻薬等運転
    3. 共同危険行為等禁止違反
    4. 無免許運転
    5. 大型自動車等無資格運転
    6. 仮免許運転違反
    7. 酒気帯び(0.15以上)運転
    8. 過労運転等
    9. 大幅な速度超過運転
    10. 救護措置義務違反
  4. 上記1〜10の用語の意味は,それぞれ次に定めるところによる。
    1. 「酒酔い運転」とは,道路交通法第65条第1項の規定に違反する行為のうち,酒に酔った状態(アルコールの影響により正常な運転ができないおそれがある状態をいう)で運転する行為をいう。
    2. 「麻薬等運転」とは,道路交通法第66条の規定に違反して麻薬,大麻,あへん,覚せい剤又は毒物及び劇物取締法施行令第32条の2に規定する物の影響により正常な運転ができないおそれがある状態で運転する行為をいう。
    3. 「共同危険行為等禁止違反」とは,道路交通法第68条の規定に違反する行為をいう。
    4. 「無免許運転」とは,道路交通法第64条の規定に違反する行為をいう。
    5. 「大型自動車等無資格運転」とは,道路交通法第117条の4第1号に該当する行為をいう。
    6. 「仮免許運転違反」とは,道路交通法第87条第2項後段の規定に違反する行為をいう。
    7. 「酒気帯び(0.15以上)運転」とは,身体に血液1ミリリットルにつき0.3ミリグラム以上または呼気1リットルにつき0.15ミリグラム以上のアルコールを保有する状態で運転する場合をいう。
    8. 「過労運転等」とは,道路交通法第66条の規定に違反して過労,病気その他の理由により正常な運転ができないおそれがある状態で運転する行為をいう。
    9. 「大幅な速度超過運転」とは,道路交通法第22条の規定に違反する行為のうち超過速度が高速道路において50キロ以上,それ以外の道路において30キロ以上である場合をいう。
    10. 「救護措置義務違反」とは,道路交通法第72条第1項の規定に違反する行為をいう。
  5. 上記の悪質性の判断基準については,法令の改正及び社会的状況の変化に応じ,法律の専門家と相談の上,適宜改正するものとする。

4.交通事件における懲戒の手続きと執行

  1. 交通事件の報告
    1. 学生による交通事件は,学生支援部で一元的に対応する。
    2. 学生による交通事件が発生した場合,各学部等及び大学関係者は察知した情報を速やかに学生支援部へ通報する。
    3. 学生支援部は速やかに学生委員長に通報するとともに,事実関係の把握に努め,当該事件に係わる学生が所属する学部等への連絡,関係諸機関との連絡調整を行い,その結果を遂次学生委員長に報告し,同時に学部等へ通知する。
    4. 学生委員長は,学生による交通事件に関して学長に報告を行う。
    5. 当該事件に係わる学生が所属する部局は,通知された交通事件について,当該学生と連絡をとるとともに指導に努め,必要に応じて学長への報告,学生委員長及び学生委員会への説明,学生支援部との連絡を行うものとする。
  2. 事実関係の調査と当該事件に係わる学生への教育的指導
    1. 学外での事実関係の調査は,学生支援部が担当する。また必要があれば当該事件に係わる学生の所属する学部等の教員および職員はそれを補佐することができる。
    2. 学内での学部等による事実関係の調査は,原則として当該事件に係わる学生からの事情聴取を行うものとする。ただし,当該学生が事情聴取に応じない場合は,学部等はその旨を学長に報告するとともに,学生委員長及び学生委員会に説明するものとする。また,学生が心身の故障,身柄の拘束,長期旅行その他の事由により,当該学生に事情聴取できない場合は,事情聴取が可能になるまでの間,学部等は調査及びその報告等を留保するものとする。
  3. 学生委員会による審査
    1. 学長は学生委員長から報告のあった交通事件の中に,懲戒について検討すべき事案が含まれていると認めた場合,学生委員会に対し当該事件に係わる学生への懲戒の要否,懲戒の種類及び内容等について審議を求めるものとする。
    2. 学生委員長は,速やかに学生委員会内に調査小委員会を設置する。なお,大学においていたずらに処分の是非の決定を長引かせることのないように,調査小委員会は定例の学生委員会開催以前に設置することができ,学生委員長はその構成員を指名することができる。
    3. 調査小委員会の構成員は,加害者または被害者と関係が無いか,その恐れの無いように選任され,また被害者及びその関係者と接触の無いように管理されなければならない。
    4. 調査小委員会は,学生支援部及び学部等による事実関係の調査及び調査報告について,必要に応じて説明及び追調査を求めることができる。
    5. 学生委員会は調査小委員会の報告に基づき,当該事故に係わる学生への懲戒の要否,懲戒の種類及び内容等について審査し,その結果を学長に報告するものとする。
  4. 審査結果の通知

    学長は,学生委員会から報告のあった審議の結果を,当該学生が所属する学部長等に通知する。

  5. 懲戒の審議

    学部長等は,学長からの通知に基づき,事実認定と懲戒の種類及び内容について教授会に付議の上,速やかに学長に懲戒を上申するものとする。

  6. 懲戒の決定
    1. 学長は,学部からの上申事項を教育研究評議会の議に付し,懲戒処分を決定する。
    2. 学長は,教育研究評議会への付議に際し,懲戒の対象とされる学生に対して,口頭または文書による意見陳述の機会を与えるものとする。
  7. 懲戒処分の告知と執行

    懲戒処分の告知は,学部長等が,当該学生及び保証人に文書をもって行い,その内容を学内に公示する。なお,懲戒を実施した場合,学生の氏名,学生番号等,本人を特定できる情報は明らかにしないものとする。ただし学長が必要と認めた場合は,この限りではない。

  8. 懲戒処分に関する文書

    懲戒処分に関する文書は,別途様式に定める。

  9. 懲戒に関する記録の保存と開示
    1. 懲戒原因たる事実並びに決定された処分の内容及び理由を記載した文書は学生支援部で保存する。文書管理の責任者は学生支援部長とする。
    2. 学長は,被処分者から請求があった場合には,当該文書を開示しなければならない。

5.学生に対する教育と指導

  1. 本ガイドラインの事前周知
    1. 懲戒対象行為と懲戒処分の種類と内容に関しては,掲示ならびに各学部等の学生便覧等により学生に周知されなければならない。
    2. 学生は人身事故を起こした場合は,遅滞無く学生支援部ないしは所属する学部等に届けなければならない。またこの届出義務は掲示ならびに各学部等の学生便覧等により学生に周知されなければならない。
  2. 教育と指導
    1. 事件後並びに処分後において,当該学生に反省を促し,また学習意欲を維持させるための指導は,当該学生の所属学部等が担当するものとする。
    2. 当該学生の精神的ケアについては所属学部等とともに学生支援部,保健・医療推進センター等,大学も十分な協力を行わなければならない。
  3. 履修への配慮

    停学期間中の期末試験又は履修手続期間については,停学の懲戒処分申し渡しの期日によって,学生の受ける不利益の不平等が無いようにしなければならない。

以上