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  • 社会連携・貢献

国際シンポジウム 「顧みられない熱帯病に対する研究開発とアクセス&デリバリーの加速化に向けて」を開催しました

 5月12日(金)に、ザ・グローバルビュー長崎にて、GHIT Fund(公益社団法人グローバルヘルス技術振興基金)Uniting to Combat NTDS と共同で、国際シンポジウム「顧みられない熱帯病に対する研究開発とアクセス&デリバリーの加速化に向けて」を開催しました。
(後援:外務省、厚生労働省、国際協力機構(JICA)協力団体:DNDi Japan、日本顧みられない熱帯病アライアンス (JAGntd )、日本製薬工業協会(JPMA)、SDGs・プロミス・ジャパン(SPJ)、日経FT感染症会議、朝日新聞)
 17か国から、会場参加者85名、オンライン参加者146名で、盛会の内に幕が下がりました。

▶プログラム
https://jagntd.org/news/jagactivities/?p=8184

https://www.ghitfund.org/newsroom/events/detail/380/jp 


 本シンポジウムは、G7長崎保健大臣会合を踏まえ、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)とパンデミック対策に対する国際的取り組みに不可欠である、顧みられない熱帯病(NTDs)の研究開発やアクセス&デリバリーを加速させることを目的として開催されました。

 2022年6月にルワンダで開催された「マラリアと顧みられない熱帯病(NTDs)のキガリサミット」においてNTDs制圧に関わるステークホルダーズのコミットメントとして、「キガリ宣言」が発表されました。この宣言では、SDGsの目標3に掲げるNTDs制圧ターゲットならびにWHOのNTDs ロードマップ(2021-2030)の達成、2030年までに、2つのNTDsを根絶、100カ国において少なくとも1つのNTDsを制圧、そしてNTDsの治療介入を必要とする人を90%減らすことを目指す事が謳われています。

 ところが、新型コロナウイルス感染症の流行と世界経済の減速により、その進展は脅かされています。キガリ宣言を再認識し、NTDsの研究開発やアクセス&デリバリーを加速させることを目的とし、NTDs対策に係るBill & Melinda Gates財団や国境なき医師団、世界保健機関グローバルNTDsプログラムと言った様々な国際機関とともに「長崎アウトカム・ステートメント」を策定しました。(長崎大学プレスリリース参照

 シンポジウムでは、Session 1においてWHO顧みられない熱帯病部 部長 Ibrahima Socé Fall 氏から「NTDs対策の世界的な潮流、ニーズ、進捗について」と題した講演があり、続いてアカデミアからの視点として河野長崎大学長、産業界からの視点として日本製薬工業協会 中川祥子 常務理事から事例発表がありました。

Ibrahima Socé Fall氏 河野 茂 長崎大学長

 Session 2においては、DNDi(Drugs for Neglected Diseases initiative)のLuis Pizarro代表から「製品開発パートナーシップとは何か、NTDsとの闘いにおけるその役割」と題した講演があり、続いて出資者の視点としてBill & Melinda Gates財団 顧みられない熱帯病ディレクターKatey Einterz Owen氏から「なぜNTDsに投資するのか?」というテーマで発表がありました。

 最後に、ロンドン大学衛生・熱帯医学大学院 前学長のPeter Piot氏から、研究開発、 Access & Delivery (A&D)、パンデミック対策を加速させるために、どのような連携や調整が必要か、という観点を踏まえ閉会の挨拶があり、盛会の内に幕が下りました。

Luis Pizarro 代表 Peter Piot氏

金子 聰 教授

吉岡 浩太 准教授
シンポジウムの様子