いま、長崎に住む私たちの「知」が問われている。世界を知る力を問い詰めたい。

プログラム

開催場所/長崎大学中部講堂 長崎市文教町1-14

日程 時間 演題 講師 講演
第1回 2010年9月30日(木) 15:30〜17:00 2010年、世界の構造転換と日本の立ち位置 寺島 実郎 要旨写真
第2回 2010年10月14日(木) 14:30〜17:00 上海万博後の中国経済の行方 沈 才彬 要旨写真
いまなぜ「アジア太平洋(Asia Pacific)」か
―立命館アジア太平洋大学の創設をとおして考えたこと
坂本 和一 要旨写真
第3回 2010年10月21日(木) 15:30〜17:00 対テロ戦とアフガニスタンの安定化、日本はどう向き合うべきか? 伊勢崎 賢治 要旨写真
第4回 2010年11月15日(月) 15:30〜17:00 生命から見直す現代社会 ―日本文化を活かす 中村 桂子 要旨写真
第5回 2010年12月2日(木) 14:30〜17:00 日本ICT 産業への苦言 村上 憲郎 要旨写真
東洋と西洋の逆転 ―再び人口規模がものをいう時代に 財部 誠一 要旨
第6回 2010年12月16日(木) 14:30〜17:00 日本創生への視座 寺島 実郎 要旨写真
新しいアジア太平洋時代における長崎の「知」とは フォーラム 要旨写真


講師プロフィール
 

開催主旨

私たちは今、地球規模の多様な課題と対峙しています。そのブレークスルーの芽は、一極集中の東京ではなく、多様性のある地方にこそ存在するのではないでしょうか。私は、地域に在る長崎大学という空間を、みなさんとともに知を共有し、ともに考え、新たな知を創造し、それを地域にそして世界に発信する"知の拠点"として再構築したいと思っています。その最初の試みが、現代日本の知のリーダー、寺島実郎さんとともに進めるこのリレー講座です。最高の監修者と長崎新聞社のご支援のもと、すばらしい企画が出来上がりました。日本を先導する講師陣とともに"全体知"を共有し、長崎から新しい価値観を世界に発信する礎にしたいものです。 世界のこと、日本のこと、そして長崎のことを、ともに考えてみませんか。 長崎大学長  片峰 茂

「外は広く、内は深い。」鈴木大拙の言葉である。私は混迷する時代にこそ、物事の本質を深く考え抜き、時代を展望する視座が不可欠であると考える。断片的な知識を超えて、全体知の中で、今我々が生きている時代を考えるヒントを提供するために、私自身の責任監修という形で長崎大学リレー講座を企画してみた。長崎大学の問題意識に応える形で選んだ、時代に発信している講師陣一人一人に交渉し、参画してもらった。長崎大学の関係者はもとより、多くの市民の方々にとっても意味のある講座にしたいと思う。「知は力である」ことを実感していただくことを目指したい。 (財)日本総合研究所理事長  寺島 実郎



講師プロフィール

寺島 実郎

寺島 実郎
(財)日本総合研究所理事長
(株)三井物産戦略研究所会長
多摩大学学長

1947年北海道生まれ。早稲田大学大学院政治学研究科修士課程修了後、三井物産入社。ワシントン事務所長などを経て、99年三井物産戦略研究所所長、2009年から同会長。また、01年より日本総合研究所理事長、06年同会長、10年同理事長。09年より多摩大学学長。現在、文科省・中教審委員のほか、総務省グローバル時代におけるICT政策に関するタスクフォース国際競争力強化検討部会座長などを兼任。04年石橋湛山賞。近著に『世界を知る力』(PHP新書)『時代との対話』(ぎょうせい)ほか。

沈 才彬

沈 才彬
多摩大学経営情報学部教授

1944年中国江蘇省海門市に生まれる。中国社会科学院大学院修了。同大学院準教授、東京大学、早稲田大学、お茶の水女子大学、一橋大学などの客員研究員を歴任。三井物産戦略研究所主任研究員、同中国経済センター長を経て、08年より現職。著書に『検証 中国爆食経済』(時事通信社)、『今の中国がわかる本』(三笠書房)、『中国沈没』(三笠書房)、『中国経済の真実』(アートデイズ)、『中国黒洞』(ブラックホール)』(時事通信社、2010年4月発刊)ほか。

坂本 和一

坂本 和一
立命館大学名誉教授
立命館アジア太平洋大学初代学長

1939年石川県生まれ。68年京都大学大学院経済学研究科博士課程単位取得退学後、立命館大学経済学部に。78年より教授。94〜04年立命館副総長。その間、立命館アジア太平洋大学の開設に関わり、2000〜03年初代学長。現在、アジア太平洋研究所推進協議会理事。近著に『アジア太平洋時代の創造』(法律文化社)、『大学のイノベーション』(東信堂)、『ドラッカー再発見』(法律文化社)など。

伊勢崎 賢治

伊勢崎 賢治
東京外国語大学大学院総合国際学研究院・教授

昭和32年東京生まれ。内戦初期のシエラレオエネを皮切りにアフリカ三カ国で10年間、開発援助に従事し、その後、東チモールで国連PKO暫定行政府の県知事を務め、再びシエラレオネへ。同じく国連PKOの幹部として武装解除を担当し内戦の終結に貢献する。その後、アフガニスタンにおける武装解除を担当する日本政府特別代表を務める。

中村 桂子

中村 桂子
JT生命誌研究館 館長

1936年東京生まれ。64年東京大学大学院生物化学博士課程修了、理学博士。同年、国立予防衛生研究所入所後、三菱化成(現・三菱化学)生命科学研究所部長、早稲田大学人間科学部教授、大阪大学連携大学院教授などを歴任。93年JT生命誌研究館副館長、02年同館長就任。著書に『生命誌の世界』(日本放送出版協会、2000年)、『ゲノムが語る生命』(集英社新書2004年)、『自己創出する生命』(ちくま学芸文庫2006年)、『「子ども力」を信じて、伸ばす』(三笠書房2009年)、『生きもの上陸大作戦−絶滅と進化の5億年』(PHPサイエンス・ワールド新書、2010年)ほか。

村上 憲郎

村上 憲郎
グーグル株式会社 名誉会長

1947年大分県生まれ。京都大学工学部卒業。日立電子株式会社、DEC Japan、DEC米国本社勤務を経て、DECJapan取締役。その後、Infomix米国副社長兼日本法人社長、Northern Telecom JapanおよびNortel Networks Japanの社長兼最高経営責任者、等を歴任。03年Google Inc. 副社長兼 Google Japan 代表取締役社長として日本における Google 全業務の責任者を務める。09年1月名誉会長に就任。著書に『知識ベースシステム入門』(インフォメイションサイエンス社1986年)、『村上式シンプル英語勉強法』(ダイヤモンド社2008年)、『村上式シンプル仕事術』(ダイヤモンド社2009年)。

財部 誠一

財部 誠一
経済ジャーナリスト

1956年東京生まれ。慶應義塾大学法学部卒業後、野村證券に入社。同社退社後、3年間の出版社勤務を経てフリーランスジャーナリストに。金融、経済誌に多く寄稿し、気鋭のジャーナリストとして期待される。テレビ朝日系「報道ステーション」、BS日テレ「財部ビジネス研究所」などTVやラジオでも広く活躍中。また、政策シンクタンク「ハーベイロード・ジャパン」を主宰し、「財政均衡法」などの各種の政策提言を行っている。オフィシャルサイトにて「経営者の輪」、「借金時計」などを展開中。近著に『中国ゴールドラッシュを狙え』(新潮社、2010年)ほか。

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