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令和2年度長崎大学公開講座「ポストコロナの地域社会について考える」 第3〜5回の講義を実施しました

第1回の経済学部山口純哉准教授、第2回の園田裕史氏(大村市長)に続いて、第3回には、末吉里花氏(一般社団法人エシカル協会・代表理事)に登壇いただきました。末吉さんからは、受講生に対する事前アンケート調査の結果、世界を訪れたご経験の中で得た気づき、エシカルという言葉に込められた意味、国内外の取り組み事例などについて紹介いただきました。そして、末吉さんの行動を貫く、 "Progress Over Perfection" 、傍観は問題の悪化に加担していることと同じ!というメッセージに、受講生が大きく頷く素晴らしい講義となりました。

第3回 末吉里花氏(一般社団法人エシカル協会・代表理事)登壇
第3回 末吉里花氏(一般社団法人エシカル協会・代表理事)登壇

第4回には、山下裕子氏(広場ニスト)をお招きし、豊富な事例の紹介を含む広場の意義を中心に講義していただきました。生活のペースを整える、表現する、他者と交わるという機能の必要性を改めて確認することができました。特に、人々が“ぼーっ”と広場に佇むシーンを例にあげてのリアルな広場とバーチャルな広場の違いについては、受講生の皆さんも納得のお話しでした。今後、長崎市をはじめとする県内市町での広場づくりに役立つ公共空間のあり方を考えるヒントを得た気がします。

第4回 山下裕子氏(広場ニスト)登壇
第4回 山下裕子氏(広場ニスト)登壇

最終回の第5回には、辻英之氏(特定非営利活動法人グリーンウッド自然体験教育センター・代表理事)に登壇いただき、人口1,600名の長野県泰阜村を舞台に未来をつくる人を育てる様子をうかがいました。「あんじゃね」な社会というビジョンが、ミッション、アクションから日々の一挙手一投足に至るまで貫徹している様に、受講生の大きな頷きが続きました。そして、未来をつくる人づくりを続ける中で、村民の皆さん、ひいては地域が自律性を取り戻すという物語に触れました。ポストコロナの地域社会のあり方とは?誰かから与えられるのか、自らつくるのか?つくるとしたらどのような地域社会の像を描くのか?この講座が掲げたテーマの核心に関わる自律性というキーワードにについて、素晴らしい話を聞かせていただきました。
コロナ禍での気づきの多くは、決して新しいことではなく、この50年間、私たちが見ぬふりしてきたことが明確になっただけのこと。SDGsなどの社会性が叫ばれる中で、いま変わることができなければ、いずれ行き詰まるのではないか。そんな思いで企画した公開講座でした。受講生、講師の皆さんのおかげで、素晴らしい時間を共有することができました。また来年もお目にかかれることを楽しみにしています。ありがとうございました。(准教授 山口)

第5回 辻英之氏(特定非営利活動法人グリーンウッド自然体験教育センター・代表理事)登壇
第5回 辻英之氏(特定非営利活動法人グリーンウッド自然体験教育センター・代表理事)登壇