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福島の未来創造に資する仕組みづくりに向けて

 東日本大震災に引き続き発災した東京電力福島第一原子力発電所事故から3年半が経過しました。今なお避難生活を余儀なくされ、困難な生活を強いられている多くの方々に、心からお見舞い申し上げます。
 長崎大学は発災直後から片峰茂学長のリーダーシップで、『現場に強い、危機に強い、行動する大学』の真骨頂を発揮してきました。たとえば長崎大学病院は、多くの医師や看護師、保健師、放射線技師を福島の復興支援、地域医療支援に派遣してきました。また、福島県、福島県立医科大学や福島大学等との連携事業、川内村復興推進拠点を通じた支援・協力では、医療系とりわけ原爆後障害医療研究所が中心的な役割を担っています。
 しかし、長期にわたる福島の復興をお手伝いしていくためには、医療や保健分野に留まらず、教育や生活のインフラ整備を含めた包括的な取り組みが欠かせません。そこで長崎大学では平成26年5月1日、「福島未来創造支援研究センター」を設置し、本学の優れた人材が継続的に福島の復興支援に取り組める体制を整備しました。さまざまな学部や研究科の力を糾合し、情報の共有と効率的活動を推進しつつ、教育・人材育成、健康増進そして環境の再生活動に寄与する所存です。また学外の関係機関と連携・協調しつつ、福島の未来創造に資する新たな仕組みづくりを研究し、模索してまいります。  私自身、福島県に寄り添いつつ確信していることは、福島の人々の「内に秘めたる強い意志」と「希望に満ちた未来への熱い期待」です。震災と原発事故という悲劇を跳ね返し、奇跡の復興と再生への道を歩み続ける福島県を応援することを主眼に、「福島未来創造支援研究センター」を軸に、包括的な支援活動と戦略的な連携研究を推進してまいります。

長崎大学理事・副学長(福島復興担当)
  福島未来創造支援研究センター長   
 山下俊一