HOME > 大学案内 > 東日本大震災・支援活動 > コラム > (18)熱帯医学学生夏合宿2018

東日本大震災・支援活動

福島未来創造支援研究センター

(18)熱帯医学学生夏合宿2018

2018年09月15日

   福島県立医科大学(福島医大)では、原子力災害に遭遇した唯一の医科大学として多くの研修やセミナー、そして人材育成事業が開催されています。長崎大学に次ぐ第二の放射線災害医療学講座(長谷川有史教授)もあり、災害医療総合学習センター(大津留晶教授、熊谷敦史講師)がその中心的な役割を担っています。
   福島県出身の世界的な医学研究者としては、何と言っても会津磐梯山の麓で生まれ、猪苗代湖の湖畔に今なお生家が保存されている野口英世博士が人口に膾炙しています。この夏、一般社団法人日本熱帯医学会(狩野繁之理事長)が、初の試みとして熱帯医学学生合宿を2泊3日で開催し、全国から医学生20名が福島県に集合しました。野口英世博士ゆかりの地への訪問や関係者からの話を聞き、熱帯医学への興味を深める目的でしたが、同時に、福島医大での特別講義と放射線災害医療センターの視察、そして被災地訪問を行ないました。
   福島医大ではこれまで多くの学生を受入れてきましたが、今回の感染症対策と被ばく医療の組合せは、本学熱帯医学研究所(平山謙二所長、金子聡教授)からの講師参加もあり、2020年の東京オリンピック・パラリンピックのBCNRテロ対応も視野に学ぶことができました。熱帯医学を目指す医学生の熱意と挑戦心が卒業後も継続されることが期待されますが、同じように原子力災害医療に貢献する人材育成とその輩出に向けても頑張らねばなりません。