齋藤 寛学長 送別の言葉

 本日の齋藤 寛先生の送別会に当たり,部局を代表いたしまして送別の辞を申し上げる機会をいただき,光栄に思っております。

 先生が,6年前丸坊主の頭で学長室の主となられて,はや6年が過ぎました。この間,現在にいたるまで坊主頭を貫かれ,精力的に長崎大学を牽引してこられました。先生の強い意志と強靱な精神力,さらに体力には我々はつねづね驚嘆するとともに,深い感銘を覚えてきました。また学生顧客主義を宣言され,キャッチコピーの名人として才能をいかんなく発揮され,学生たちにも親しまれる学長になっていかれました。池田前学長の執行部による周到な準備作業を引き継がれたといえ,就任3年目より国立大学法人化がスタートして以来,山積する課題を理事の皆様とともに着実に解決しつつ,法人化の荒波の中を出航した我々長崎大学丸を,無事,第1期6年の区切りの見通しがつくまでに導いてこられました。

 各部局にも山積する課題が多々ありましたが,頻繁にご相談に乗っていただき,法人化後の部局運営も何とか軌道に乗ったように思います。法人化後の運営費交付金による財務運営の難しさの中で,部局の要望にも時には応えていただき,あつく感謝申し上げる次第です。

 再任後の2年間において,間接経費,目的積立金等のプール化によって高額な研究機器や医療機器の新規購入も開始され,若手研究者,医師たちにも光が見えてまいりました。研究や診療の業績が今後上向いていく基盤を作っていただき,ありがとうございました。学長就任早々,長崎県に立地する地方総合大学としての理念にもとづく研究課題の重点化を推進されました。この間,二つのCOEプログラムを始め,多くのGPプログラムの獲得につながり,長崎大学の日本における総合大学としての地位を確実に高めていただきました。本年度からテニュアトラック制度も開始され,若い教員の研究教育基盤は飛躍的に整備されつつあります。大学院生への念願の奨学金制度もまもなくスタートいたします。彼らの今後の奮起と活躍が,さらに長崎大学を発展させるものと信じております。

 個人的な話で申し訳ありませんが,第1期の放射線COEから第2期のグローバルCOEへの継続申請に当って,船頭多くして山に登り始めた研究チームを,先生の適切な助言により,正しい航路に導いていただき,無事採択に至りました。そのおりの土曜日曜かまわぬ先生の執念にはただただ敬服するばかりでした。本日,改めてCOEチーム全員を代表してお礼申し上げる次第です。

 さて,不評であった厚労省の後期高齢者という福祉用語も幸い廃止されるようです。先生の学長職を終えられた後の人生を老後と呼びたくありません。今後も長崎に在住されると聞いておりますが,伝統ある長崎の文化に対して,さらに先生が影響を与え続けていただくことをお願いして,部局教職員一同を代表して,お礼の言葉とさせていただきます。

 齋藤 寛先生,6年間お疲れ様でした。末永いご健勝をお祈りいたします。


医歯薬学総合研究科長   朝長 万左男

(H20.10.04)




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長崎大学総務部総務課