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学長室

長崎大学でしか学べないもの〜受験生の皆さんへ〜

2015年05月13日

受験生の皆さんへ

長崎大学は、コンパクトな3つのキャンパスが美しい国際都市長崎に溶け込んで立地する日本を代表する地方国立大学です。他にはない個性を有する素晴らしい大学です。学生諸君に、新しい出会いのチャンスに溢れた空間と、様々のチャレンジができる豊かな時間を提供すべく、教職員が一丸となって努力しています。学生諸君には、長崎大学という空間や環境を最大限に利用し、おおいに大学生生活をエンジョイし、様々の出会いを果たし、新たな自分を発見し、自立し、そして大きく成長してほしいからです。

さて、君たちが生きていく21世紀は、特別な時代です。いま、この国も世界も未曾有の変革期にあります。グローバル化という名の変化が、矛盾を抱えながらも、とてつもないスピードで進行しています。そんな時代を担い、新しい未来を切り拓く主役となるのは君たちです。とてもやりがいのある活躍の舞台が待っています。多くのやる気にあふれた若者に、長崎大学に入学し、その日に向けて、学び、吸収し、個性を磨き、蓄積し準備してほしいと思います。

長崎大学の教育の大きな特色は、それぞれの専門領域における確かな知識や技術を身に着けてもらうことはもちろんですが、それに加えて、グローバル化する社会において、あらゆる領域の専門家に共通に要求される基盤的な資質を身に着けてもらうことに重点を置くところです。

その資質とは、先ず、あらかじめ解答の準備されていない問題に向き合い、自ら学び、論理的に考え、解決に導く力です。そして、チームの中で、自分の考えをはっきりと主張できるとともに、他のチームメンバーとコミュニケートし、その信頼と協力を得ることのできる態度です。単に教えてもらう受け身の学びだけでは、その資質を養うことはできません。自ら調べ,考え,他と議論し、そして決断し,実践する訓練の繰り返しの中から育まれます。そのために、長崎大学は、他大学に先駆けて、授業の在り方を大きく変えています。新しい学びの形は、教員から学生への一方的な知識の伝達ではなく、学生が主体的に参加する授業、課外での自学自修につながる主体的学びactive learningです。長崎大学の授業では、学生自身が発表し、議論し、教え合うことが要求されます。そのためには、予習・復習が必須のものとして課せられます。自ら学ぶこと、それを前提に主体的かつ積極的に授業に臨んでほしいと思っています。また、教室以外にも、課外活動や、学外の市井の中に、そのような訓練の場はいくらでもあります。学生諸君が、多くの冒険を試み、成長することができるよう、大学は応援します。

グローバル化の時代、当然のごとく、君たちは将来、多国籍のチームの一員となることが多くなります。そこでは、文化、言語、宗教を異にする仲間を理解し、本音で議論し、協働することのできる資質が不可欠となります。そして、世界共通言語としての英語の持つ意味は決定的に重要です。教室のみでは英語は上達しません。英語自学自習のための24時間アクセス可能なICTシステムも完備しました。できれば在学中の海外留学にも積極的にチャレンジしてほしいものです。

長崎は本当にいい街です。丘に登って見下ろしても、港の入口から水平目線で眺めても、これ程美しい街はありません。西の海の彼方には遠く大陸をイメージすることができます。街には、心優しき人々が住み、豊かな食があり、そして江戸時代の出島や原爆被ばくなど鮮烈な記憶が息づいています。そんな長崎、そしてそこに建つ長崎大学に吹く風には特別な匂いや色があります。長崎大学は、とても個性的な大学です。各学部・研究科にはそれぞれ特色ある学びが準備されています。長崎大学でしか学べないもの、他大学にはないものが、たくさんあります。長崎の風を五感で感じながら、“長崎大学ブランド”を身に着ける。それは必ず、君たちの未来を切り拓くための糧となります。

長崎大学長
片峰 茂