HOME > 大学案内 > 学長室 > メッセージ > 平成18年 年頭挨拶

大学案内Guidance

学長室

平成18年 年頭挨拶

2006年01月04日

皆さん,新年おめでとうございます。

昨年12月28日の「仕事納め」のときには,新年度(平成18年度)には保健学専攻修士課程(2年),熱帯医学専攻修士課程(1年)の新設,工学部校舎の改築改修,ならびに放送大学長崎学習センターと本学図書館の合築など,本学の長年の希望が叶えられたことを報告し,喜びをもって新年を迎えることができると申し上げました。

本日の「仕事始め」においては,新年度予算のことを具体的に述べようと思っておりました。しかし,昨年12月24日の公務員人件費削減に関する閣議決定の内容がこのほど通達されてまいり,その結果,わが長崎大学が中期目標・中期計画に記載し,社会の皆様に約束してきた教育研究ならびに社会貢献の遂行に重大な支障を来すことが必至と考えられますので,その要点を申し上げます。

閣議決定では,これからの5年間に公務員の総人件費の5%削減を行うこと,その対象者は,1)公務員,2)独立行政法人(従前の国立研究所など)に勤務する者,3)国立大学法人に勤務する者,と明記されています。

長崎大学には現在,2000人を超える常勤職員がおります。これを閣議決定の通り5年間で5%の削減としますと,給与水準を現行通りとした場合,5年間で100人以上の削減をしなければなりません。この数字はこれまでの第10次定員削減をはるかに上回ります。

国立大学法人化は皆様ご承知の通り,1)毎年1%の運営費交付金の削減(毎年1%の効率化係数の導入)はあるとしても,平成15年度までの人件費を含む教育研究経費を原則保障すること,2)各国立大学は中期目標・中期計画を策定すること,3)法人化6年後の評価によって,各大学への経費配分に傾斜をつけること,としてスタートしました。

長崎大学は今後6年間の努力により,より充実した教育研究と社会貢献を遂行できるハードとソフト双方の環境整備を可能ならしめるため,これまでの2年間最善の努力をしてきました。それだけの実績を上げてきたと自負しております。

ところが,今回は国立大学法人すべてが対象となっています。つまりは十把一絡げの人件費削減です。職員5%の削減では本学が平成16年度に策定した中期目標・中期計画を達成できるとはとうてい考えられないのですが,しかし,これはやるほかはありません。さっそく,本学が先に設定した達成目標を,その水準を下げることなく達成するにはどうすべきかを,各部局で,また全学的に検討してまいります。よろしくご協力下さい。

もうひとつ申し上げます。それは本学には現在,休学者と退学者が多数いることです。希望に満ちて入学してくれたはずの学生諸君に多くの休学者と退学者がいるという事実は大変なことであります。これまで,その原因について調査検討し,しかるべき対策を講じてこなかったわけではありませんが,十分だったと申せません。また,現在休職中の職員の数も少なくはありません。本年はこの問題を最重要事項として検討してまいります。どうかよろしくご協力下さい。

以上をもって,平成18年年頭挨拶といたします。