研究プロジェクト

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実証フィールド(奈留瀬戸)における波浪観測とデータ解析

 潮流発電では、乱流の影響評価が不可欠ですが、これまで波浪観測による現場データの解析は十分になされていません。そこで、潮流発電技術実用化推進事業の一環として長崎海洋産業クラスター形成推進協議会と共同体制で、デバイス設置海域として想定されている五島の奈留瀬戸において波浪観測を実施し、実証フィールドにおける現場観測データの質と量を確保しようとしています。

斜張橋ケーブル点検ロボットの開発

 構造物の点検のためのロボットが世界のあらゆる場所で必要となっています。特に日本では橋梁等の社会インフラの高齢化が問題になっており、メンテナンスの義務化が法規により定められています。従来の人手による点検は危険で効率が悪く、それに代わるロボットシステムの開発が望まれています。
本研究は、社会インフラ点検用ロボットの開発を目指したもので、社会ニーズの高い斜張橋ケーブル点検ロボットの開発を企業と協力して行いました。ケーブルはめ込み型のマルチロータ飛行ロボットという世界初のメカニズムを発明し、さらにロボットの内側にカメラを内蔵することによるケーブルの損傷具合の撮影と地上への画像転送により、強風時でも斜張橋ケーブルを安全・確実・迅速・低コストで点検することが可能となりました。これにより点検作業の効率が大幅に向上し、全国の斜張橋点検が速やかに行えるようになります。


斜張橋点検ロボット

非接触伝送コネクタの水中ロボットでの活用

 水中ロボットにおいて海中で充電やデータ伝送を行えるシステムを開発することは、運用性の大幅な向上につながり、革新的な技術となります。本研究は長崎県工業技術センター他と共同で、金属接点を持たない給電部と受電部のコネクタを接続して固定する非接触給電技術と海水の影響を受けない光通信技術を開発することで、高効率電力伝送と高速データ転送を実現できる水中ロボット搭載型軽量非接触式伝送システムの開発を行っているものです。さらに、本技術は自律型と遠隔操作型の水中ロボットを海中でドッキングさせる方法により、波浪中でも安定な充電とデータ伝送が可能な非接触伝送システムの開発にも活用でき、海上海中での設備工事と保守点検の効率化につながる技術としても期待されています。


非接触充電・データ転送システムの水中ロボットへの活用

平成28年度浮体式洋上風力発電施設を活用した漁業協調モデル検討調査(長崎県)

 海洋エネルギー漁業共生センター、全国豊かな海づくり推進協会と共同事業体を組織し、五島市﨑山沖の浮体式洋上風力発電施設周辺における魚類の蝟集・分布・移動や産卵状況等の実態把握を目的とする共同研究に取り組んでおり、バイオロギング手法等を用いた現場調査を開始しています。