2013年12月05日
11月25日,長崎大学病院は福島県相双地域医療保健関係者4名を招き、本院の嚥下ケアの取り組みについて紹介しました。 長崎大学病院は一昨年の東日本大震災発生時、DMATや医師の派遣で被災者の救援にあたるとともに、口腔内の問題や嚥下ケアについては本院の歯科医師や歯科衛生士を派遣し対応しました。
東日本大震災後、長期化する避難生活で問題になっているのが全身の不調に加え、嚥下障害といわれる飲み込み機能の低下です。福島県相双地域では、避難者がすこしずつ戻ってきてはいるものの、現在は超高齢化地域になっているといいます。高齢者がとくに注意しなければならないひとつが嚥下障害です。 今回は食べ物が気管に入っていないかどうか、レントゲンで確認する嚥下造影検査室の見学のほか、本院で実際に患者に提供している栄養補給食や、トレーニングのための嚥下食などを試食し、関係者らは熱心に見学していました。今後は、多くの支援者に嚥下ケアの機会に触れてもらうためハンドブックの普及につとめるほか、実践講習会や研修会などのアンケートをまとめ、次年度以降の活動に生かしていく方針です。
|
河野病院長(手前)に福島県の現状について説明する 中山浩次歯学部長と談笑する一行
嚥下造影検査室 実際に嚥下食を患者に食してもらいレントゲンで飲み込みを確認 |