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GPUクラスタによる計算がゴードン・ベル賞を受賞しました。(工学部)

GPUクラスタによる計算がゴードン・ベル賞を受賞

授賞式の模様 濱田剛テニュア・トラック助教
授賞式の模様 濱田剛テニュア・トラック助教

工学部の濱田剛テニュア・トラック助教を中心とした研究グループは,256台のGPU(ゲームの描画処理用のプロセッサとして発展し,コストパフォーマンスに優れたグラフィックス向けプロセッサ)を並列に動作させることで,天文学・流体力学への応用計算において42テラフロップス(毎秒42兆回計算)の実行性能を達成し,その研究成果により「42 TFlops Hierarchical N-body Simulations on GPUs with Applications in both Astrophysics and Turbulence (天体物理と乱流解析のためのGPUクラスタ上で42Tflopsの性能を持つ階層化N体シミュレーションプログラム)」の研究論文を執筆しました。
この研究論文は,2009年8月,高性能計算の世界で最も権威のある賞の一つであり,スーパーコンピューター界のノーベル賞とも言われる「ゴードン・ベル賞」のファイナリスト(最終候補)に選ばれていましたが,その後,11月14日から20日にかけて開催された国際学会「Supercomputing 2009」(アメリカ合衆国・オレゴン州ポートランド市)において同賞の受賞が決定し,19日に表彰されました。
その後も研究が進められており,現在では,380台のGPUの並列動作により,158テラフロップスの実効性能を達成しています。工学部では引き続き,GPUの科学計算に向けた応用研究を進めていきます。


(平成21年11月 工学部)