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医歯薬学総合研究科 生命薬科学専攻 博士後期課程2年の菅忠明さん(医薬品情報学分野)が、第40回日本バイオマテリアル学会大会において優秀発表賞を受賞

   医歯薬学総合研究科 生命薬科学専攻 博士後期課程2年の菅忠明さん(医薬品情報学分野)が、2018年11月12日に神戸国際会議場 (神戸) で開催された第40回日本バイオマテリアル学会大会においてポスター発表を行い、優秀発表賞を受賞しました。受賞対象となった菅さんの発表は、「高機能・高品質脂質によるHER2指向リポソームの開発:膵癌へのDDSキャリアとしての応用」と題するものです。
   難治性である膵癌は、血管から膵癌細胞の間に存在するコラーゲンなどで構成される間質が障壁となるためリポソーム製剤が癌の深部まで到達しにくいことが治療上の問題でした。本研究では、効果的にリポソーム製剤を膵癌細胞まで送達するため、間質を突破可能な小さなサイズの膵臓癌指向型リポソーム製剤を初めて報告しました。さらに、第1回超分子薬剤学FGシンポジウムで新たに開発した血管・間質・膵臓癌細胞を可視化できる多色組織深部イメージング法を用いて、本リポソーム製剤が膵癌の深部まで到達していることを明らかにしました。今回の研究成果により、リポソーム製剤を利用した膵癌の治療法開発のさらなる発展が期待されます。

菅忠明さん

菅忠明さん