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水産・環境科学総合研究科博士前期課程、環境科学専攻の田中佑季さんが第29回体力・栄養・免疫学会大会において優秀発表賞を受賞

水産・環境科学総合研究科博士前期課程、環境科学専攻2年(環境生理学研究室)の田中佑季さんが、令和元年8月24、25日に開催された第29回体力・栄養・免疫学会大会(於:名城大学薬学部)において論文演題「高濃度人工炭酸泉前腕浴による身体冷却効果に関する研究」の発表により優秀発表賞(倉掛賞)を受賞しました。同賞は、体力・栄養・免疫学会大会において優秀な発表を行った者に授与されるものです。

環境生理学研究室では「温度環境と生体反応」をテーマに、ヒトの体温調節反応に関する様々な研究を行っています。今回の研究内容は、皮膚温より低温の高濃度人工炭酸泉浴の皮膚血管収縮抑制作用に着目し、前腕浴による身体冷却効果を検討するものでした。運動によって深部体温を上昇させた後、前腕を25℃の渦流を起こした炭酸泉に浸漬させた結果、真水浴と比較して有意に核心温を低下させ、効率の良い身体冷却が可能であることが示唆されました。さらに、発汗量が炭酸泉浴で少ない傾向であったことから炭酸泉浴が体液保持においても身体に負担の少ない冷却方法であると考えられました。身体冷却方法としての皮膚温より低温の高濃度人工炭酸泉浴が、夏季の運動や労働での休憩時間に用いる効果的な熱中症対策になり得ることが期待されます。

田中佑季さん
田中佑季さん