2025年08月28日(木曜)
「野口英世アフリカ賞」とは、感染症の蔓延が人類共通の危険であるとの認識に立ち、アフリカにおける感染症等の疾病対策及び公衆衛生推進のため、医学研究又は医療活動分野において顕著な功績を挙げた方や団体を顕彰し、もってアフリカに住む人々、ひいては人類全体の保健と福祉の向上を図ることを目的とした賞です。3年ごとに開催されるアフリカ開発会議(TICAD)の機会に授与することとしており、今年はTICAD9が8月20日から22日まで横浜で開催されます。それに合わせ、長崎大学において第5回野口英世アフリカ賞受賞者の特別講演を、以下の通り開催します。
聴講希望の方はこちらからお申し込みください。
【第5回野口英世アフリカ賞受賞者の略歴】
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アブドゥライ・ジムデ博士(Dr. Abdoulaye Djimdé )(マリ共和国) バマコ科学技術工科大学寄生虫・微生物研究研修センター所長 長年、マラリア撲滅に取り組んできた研究者。マラリアは三大感染病(他はエイズ・結核)の1つで、蚊を媒介とする感染症。 幼少期に兄弟をマラリアで失った博士は「マラリアのないアフリカ」という夢の実現に向け、長年、抗マラリア薬の臨床開発等を通じてマラリアの制圧に多大な貢献。バマコ大学科学技術工科大学の寄生虫・微生物研究研修センター所長として、サハラ以南のアフリカ各国の若手研究者の育成にも尽力。 |
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ルイス・ピサロ医師 (Dr. Luis Pizarro)(チリ共和国) DNDi(顧みられない病気のための新薬開発イニシアティブ) 代表(Executive Director) 医学博士であり、国際保健分野の世界的なリーダーの一人。シンクタンク「グローバルヘルス2030」の創設者兼メンバー、パリ政治学院のグローバルヘルス科学顧問、シダクション(エイズ蔓延防止に向け活動を行うNGO)理事も務める。西アフリカで数年間医療プロジェクトを率いた後、2007年から2019年までソルティス(国際保健NGO)の初代CEOに就任し、この組織を西・中央アフリカの保健分野のリーダー的存在に発展させることに成功した。2020年、コロナ危機の際にユニットエイド(UNITAID)のリーダーシップ・チームに加わり、HIVおよび関連するアクセス業務を主導した。 2022年9月より現職。 |
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ウィルフリード・ムトンボ・カロンジ医師 (Dr. Wilfried Mutombo Kalonji) (コンゴ民主共和国) DNDiコンゴ民主共和国事務所 臨床事業責任者 コンゴ民主共和国政府の国家アフリカ睡眠病対策プログラム(PNLTHA)が、DNDiと共同で、経口薬フェキシニダゾール臨床試験を実施した際に調整担当医師を務め、ヒト・アフリカ・トリパノソーマ症(HAT、アフリカ睡眠病)の研究と症例管理で10年以上の現場経験を持つ。 2006年から2015年までは、コンゴ民主共和国保健省のPNLTHAで、最初は臨床医として、その後、東・西カサイ州におけるコーディネーターとなった。また、最近まで首都キンシャサでPNLTHAの研究ユニットのメンバーを務めるなど、様々な保健関連の役職を歴任。 |