大学案内Guidance
2005年05月11日
本日の「心の教育総合支援センター」の開所を心から喜ぶものであります。
心の教育総合支援センターの開所を喜ぶ理由は3つあります。
まず1つは、本センターが「国際連携研究戦略本部」とともに競争的資金獲得によって設置された長崎大学最初の施設だということであります。
ご承知のように法人化された国立大学においては、これまでのような年功序列的な、あるいは順番でセンターが設置されることは決してありませんし、マンパワーが配置されることも決してありません。
新しい事業、あたらしいマンパワーの参加は外部資金導入によってのみ可能であります。
本センター設置は長崎大学が21世紀において創造的な事業を展開する力を持っていることを示す何よりの証拠です。外部資金導入によりセンターを立ち上げ、そこに若く有能な浅田由美子講師を迎えたことは長崎大学の何よりの喜びです。
2つ目は本センターで展開される教育研究が学際的であることです。
本学の弱点は本学の教育研究が学部横断的でないこと、融合的でないことであります。このことは文部科学省科学研究費補助金融合分野に採択課題がないことからも明らかです。
心の教育について全学挙げての研究者が参集した本センターの今後の活躍を大いに期待しています。そして、これに長崎県教育委員会、長崎市教育委員会、佐世保市教育委員会などの参加と全面的支援があるということも長崎大学の教育研究にとって画期的なことです。
3つ目は、教育学部に本センターを設置できたことです。
法人化に伴って、大学の研究室、講義室、実験室など大学のすべてのスペースは部局の占有物ではなく、大学全体の所有物であるという意識の変革が求められています。しかし、この意識の改革はそれほど容易なことではありません。そのような環境下に教育学部の中に、学部附属ではない全学共同利用施設を設置できたことは教育学部の理解の賜物です。教育学部に深謝いたします。
今後、本センターが発展して、わが国の心の教育研究拠点となる日の来ることを確信して挨拶といたします。