2022年06月23日
6月20日(月)、分析窮理所(ぶんせききゅうりしょ)の遺構の整備が令和3年3月末に完了したことに伴い、長崎市主催で長崎市立仁田佐古小学校の6年生約46名および近隣住民を対象とした記念イベントが開催されました。
分析窮理所は、長崎大学薬学部の源流として日本で初めて近代西洋理化学教育(基礎薬学教育)が行われた理化学校です。当時の言葉で、「分析」は化学、「窮理」は物理のことを指します。
参考:長崎大学薬学部HP 沿革
http://www.ph.nagasaki-u.ac.jp/outline/enkaku.html
分析窮理所遺構(長崎市立仁田佐古小学校)
遺構移設の概要を示したパネル
初めに、長崎市文化財課の方から今回の遺構保存の経緯について説明がありました。
次に、佐古小学校の卒業生である薬学部の川上茂教授が、養生所や医学所、 分析窮理所の歴史や、ここから現在の長崎大学へと続いていることについて講話を行いました。クイズも交えながらのお話で、子どもたちは真剣に話を聞いていました。
その後は、今回の遺構移設デザインを担当した環境科学部の五島聖子教授が遺構の保存技術や移設デザインの詳細について講話を行いました。
川上教授 | 五島教授 |
講話後、子どもたちは遺構移設に重要な役割を担った測量体験と、遺構での薬草植え付け体験を行い、川上教授と五島教授は薬草の種類や保存技術を解説し、子どもらは苗をひとつひとつ丁寧に植えました。
薬草の説明を行う五島教授
薬草を植える小学生ら
今回学んだことを胸に刻み、これからも遺構の清掃や薬草の手入れなど、継続して貴重な遺構をきれいな状態で保存してほしいですね。