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日本管理会計学会九州部会で本学経済学研究科修了生の不動技研ホールディングス代表取締役 塩塚武氏が特別講演

 日本管理会計学会2022年度第2回(第63回)九州部会が,2022年11月26日 (土) に、長崎大学経済学部を当番校として、開催されました (準備委員長:経済学部小野哲准教授)。

全国の大学・研究機関、行政、民間から40名を超える方が参加し、活発な質疑応答が展開されました。開会に際して、小野哲大会準備委員長から開会挨拶がありました。続いて、岡田裕正氏(本学経済学部教授)が司会・座長となり、第一部では特別講演、第二部では研究報告がありました。

 第一部の特別講演では、2006年3月に本学経済学研究科修士課程を修了した塩塚武氏(株式会社不動技研ホールディングス代表取締役社⻑)から、「不動技研グループの生き残り戦略」のテーマで、同社の生き残り戦略と将来に向けた経営課題についてお話がありました。 

 第二部の研究報告では、本学経済学部木村眞実准教授から、「自動車解体業の原価計算−資源循環型社会に向けて−」のテーマで、下関市立大学大下丈平特命教授から、「19世紀末フランス工業会計論の再検討−サン・シモン主義とコント実証主義−」のテーマで報告がされました。

 今回の部会では、経済・経営研究に関する興味深い点が多々ありました。なかでも、塩塚氏による、現在の「ホールディングス」に至る過程のお話は、興味深いお話でした。2019年の不動技研工業(株)による(株)PAL構造のM&Aは、知己の経営者同士の、事業の多角化を目的とした言わば「グループ化」であり、「1+1>2」の考えのもとで、わずか半年という期間で完遂しました。そして、グループ化によるシナジーを具体化するために、11の分科会テーマを設けて目標を設定し、目標達成に向けた両社の協業は見事に結実しました。現在、当時の分科会テーマのいくつかが事業の柱へ成長しているということでした。

また、木村准教授からは、サーキュラーエコノミー(循環経済)においては、伝統的な原価計算の枠を超えたリサイクルのサプライチェーンの観点から原価を計算すべきというお話しがありました。木村准教授の研究・教育内容についてはこちらをご参照ください。

 本学会を通して、今後、管理会計学や経営管理実務の指導・改善に資する研究の進展が見込まれます。また、脱炭素社会の達成に向けた経営戦略の立案・実施、サーキュラーエコノミーにおける産業育成や新技術の開発・社会実装が期待されます。

 

塩塚武氏(株式会社不動技研ホールディングス代表取締役社⻑)


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