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経済学部生が長崎のかまぼこ業界の課題解決に向けたアイデア発表会を開催 ~ビジネス実践力育成プログラム~

 7月31日(月)長崎大学経済学部に県内の蒲鉾業者5社をお招きし、長崎のかまぼこ業界の課題解決に向けた学生のアイデア発表会が開催されました。
 これは、専門知識を活かし、実業界と協力して課題解決に挑む力を育成することを目的とした経済学部の「ビジネス実践力育成プログラム」の一環で実施されたものです。

 これまで計6回にわたり、長崎かんぼこ王国推進委員会のご協力のもと、業界関係者のヒアリングやかまぼこの試食会、県内工場見学などを実施し、学生からは課題として、若年層の認知度の低さ、SNSを使った発信力不足、販路拡大(お土産、食卓)のアイデア不足などが挙がりました。
 この課題の解決に向け、学生たちは各10班でアイデアを練り上げて発表を行いました。(発表の内容は、記事の後半で紹介します。)

学生による発表の様子


 発表後には、各蒲鉾業者から講評があり、社名を冠した各賞が贈呈されました。株式会社杉永蒲鉾の杉永清悟代表からは「若い人が蒲鉾に対して情熱を注いでくれること自体に感謝している。若い人の発想を期待している」と学生に向けてコメントがありました。
 今後は、後継科目の「ビジネス・リサーチ」において、「イノベーション創発モデル(D4モデル※)」を学習しつつ、引き続き、長崎かんぼこに関するビジネス課題の解決と価値創造に取り組みます。

 以下、各社の講評者、各社賞の受賞班と提案内容です。

・「㈱杉永蒲鉾賞」9班 代表取締役社長 杉永 清悟様より
 蒲鉾がフィッシュプロテインとしての機能を持つことに着目し、ターゲット層を大学生や筋力増強を目指すトレーニーとし、大学やトレーニングジムでの販売を提案。今後は、実際に学生が販売を行い、想定するターゲット層の反応を検証する。


㈱杉永蒲鉾賞を受賞した学生


・「㈱長崎杉蒲賞」8班 取締役常務 杉永 幸之助様より
 大学生ならではのSNSを使った蒲鉾の魅力を発信する。学生を含めた若い人たちと業者と共同で新商品の開発を行う。共同でイベントを開催する。定期的に業者と意見交換会を行う。


㈱長崎杉蒲賞を受賞した学生


・「長崎蒲鉾㈲(長崎一番)賞」3班 営業部営業課 課長 金子 洋様より
 観光客を販売ターゲットとし、県内の観光地で試食をしてもらい、帰りの空港などでお土産として購入してもらう。更に商品のパッケージに県内の観光名所を印刷し、お土産感を出す。
 観光客・一般家庭向けに新商品「動物蒲鉾」を開発する。動物の形をした蒲鉾を新商品とし、珍しさや子供向けにお弁当や食卓での提供による需要拡大を提案。


長崎蒲鉾㈲(長崎一番)賞を受賞した学生

・「㈲川虎かまぼこ賞」7班 取締役常務 川口 練三様より
 季節限定商品の開発し消費者の購買意欲を刺激する。例えば、春は桜を使用した蒲鉾、夏は花火をモ チーフとした清涼感のある商品などを提案。
蒲鉾板を再利用し、絵馬のように活用したりメッセージカードのように文字を入れ贈答用として販売する。
 かまぼこふりかけの開発し、年齢を問わず食べていただく。

㈲川虎かまぼこ賞を受賞した学生


・代表取締役 木村 彰吾様「㈲木村蒲鉾賞」10班
 現在、「長崎おでん」として販売しているが、ブランド力を上げ認知度の向上を目指すため、長崎県を「おでん県」とし、「長崎おでん」をインパクトのある「横綱おでん」と改名しブランド化することを提案。また、飲食店での席を土俵の上に作り、雰囲気のある店づくりをすることにより、インスタ映えを狙って集客upを目指す。

㈲木村蒲鉾賞を受賞した学生たち

長崎かんぼこ王国 https://kanboko-oukoku.jp/

※D4モデルとは
(1)Define;市場の定義(ターゲットセグメントを設定し、そのニーズ(JTBD)を抽出)
(2)Discover;アイデア発想(JTBDを解決する“新しいアイデア”の発想)
(3)Design;アイデア設計(アイデアを商品やサービスの形で具現化)
(4)Demonstration;実現性検証(クイックプロトタイピング〜フィードバック〜改善)