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  • 社会連携・貢献

海洋漂流ごみシンポジウムを開催しました

 海の健康を考える、海洋漂流ごみシンポジウムが2023年9月25日長崎大学にて対面、オンライン含め約40名の参加者を得て開催されました。

会場の様子


 海洋漂流ごみは、地球の海洋環境悪化の面で世界的に問題視されており、国連においても解決すべき重大問題のひとつとされています。
 日本へは海流に乗って外国からの海洋ごみが多く漂着し、特に長崎県から北部九州、本州に至る対馬海流ルートは外国からの海洋ごみが漂流する主要ルートとなっています。
 海洋ごみの中にはプラスチックごみも多く含まれ、海中でのマイクロプラスチックの蓄積と海洋生物や人の健康への影響も懸念されています。
 長崎大学はプラネタリーヘルスを理念としており、海のヘルス問題にも取り組んでいかないといけません。そこで、本シンポジウムは、海洋ごみの現状とその解決に向けた取り組みを議論する場として、本分野に関わる有識者や自治体の海洋ごみ担当の方々をお招きし、開催いたしました。
シンポジウムでは、長崎大学永安武理事の主催者挨拶に始まり、内閣府海洋政策本部参与佐藤徹東京大学教授の海洋基本計画における海ごみ問題への対応、環境省藤井好太郎海洋プラスチック汚染対策室長によるプラスチック汚染対策に関する最新の動向、日本財団塩入同香川事務所長による包括的海洋ごみプロジェクト「瀬戸内オーシャンズX」の紹介、対馬市役所、五島市役所、山口県庁からの自治体の海洋ごみの現状報告、東京大学佐藤徹教授、和気正純大学院生による対馬海峡内お浮遊大型海洋ごみ集積域の推定、長崎大学山本郁夫教授による海のヘルス問題への取り組みについて講演が行われ、最後に海ごみ問題解決ための総合討論が行われ、現状の問題認識が深まるとともに、教育啓蒙、技術開発、国際間協定策定の必要性など様々な意見や提案が出され、有意義な議論が展開されました。今回のシンポジウムをきっかけに、今後の海洋漂流ごみに関する新たな研究活動の促進が期待できます。

長崎大学永安理事による主催者挨拶

内閣府海洋政策本部参与佐藤徹東京大学教授

環境省藤井好太郎海洋プラスチック汚染対策室長

日本財団塩入同香川事務所長

自治体によるWeb講演

長崎大学山本郁夫教授

総合討論の様子

質疑応答の様子