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環境科学部の学生ら調査研究チームのポスター発表が、第8回対馬学フォーラムにて優秀賞を受賞

 環境科学部の濱崎 宏則 准教授と黒田 暁准 教授が指導する学生らによる対馬の調査研究チームが、令和6年3月17日に対馬市交流センターで開催された第8回対馬学フォーラムにおいて研究成果のポスター発表を行い、優秀賞を受賞しました。
 当フォーラム(対馬市主催)は、持続可能なしまづくりを推進するため、対馬に関する学習や調査研究、実践活動等の成果を幅広く共有する場です。本賞は、当日実施された約50のポスター発表にたいして、会場を訪れた対馬市民ら参加者が採点投票し、優秀な発表をしたと評価された上位3組に後日贈られるものです。

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 環境科学部4年の金永大樹さん、永瀬琉美子さん、岩崎麻弥さん、永田拓巳さん、村中優希乃さん、3年のAhmad Iman Hamzah さん、2年の齋藤眞央さんらによる調査研究チームは、令和5年度対馬市SDGs研究奨励補助金に採択され、その調査研究成果を「獣害と地域のwell-beingを考える――捕獲隊活動は地域に恩恵をもたらしているか?」という演題で発表しました。対馬で懸案になっている獣害問題と有害獣駆除の取り組みについて、対馬の各地区でインタビュー(定性)調査とアンケート(定量)調査を組み合わせて実施し、住民主体の有害獣捕獲の仕組みである「捕獲隊」の結成が地域社会にどのような影響をもたらし、地区住民の生活満足度(QOL)および厚生(well-being)にどのような効果をもつのか、立体的に評価することを試みました。調査結果から、捕獲隊の活動自体は地域で概ね好意的に評価され、今後も存続することが望まれているものの、活動展開は、獣害被害状況の移り変わりと高齢化の進展とが合わさって地区ごとに流動的であり、活動は地域生活に直接的な影響を及ぼすよりも、「今後どうしていくのか、地域はどうなっていくのか」という地域住民の認識にさまざまに間接の影響を与えうることが明らかになりました。
 本研究は、環境科学部が取り組むプラネタリーヘルス研究の一環としても実施されており、今後も地域状況の分析や地域課題構造の解明にとどまらず、対馬の地域と連携・協働して島内における/島外からの働きかけや地域・世代を繋げるような実践を試みることを目指しています。これからさらに調査研究と実践の相乗効果が期待されます。

●対馬学フォーラムのページ(第8回対馬フォーラム実施と結果):
https://www.city.tsushima.nagasaki.jp/gyousei/soshiki/shimadukuri/sdgs/sdgs/5275.html



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