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ケニア保健省の視察団が長崎大学病院を訪問、日本の医療制度を学ぶ

 2024年11月20日、ケニア保健省・強靭かつ対応力のある保健システム構築プロジェクト・プロジェクトマネージャーであるDr. Elizabeth Wangia(前保健財政局長)およびケニア・ホマベイ県保健大臣のMs. Roselynne Anyango Omollohらが長崎大学病院を訪問しました。お二人は、日本で初めて長崎で開催されているHSR2024(保健医療制度や政策に関する世界最大規模の国際会議)を機に来日しました。

(左から)Dr. Elizabeth Wangia、尾﨑病院長、Ms. Roselynne Anyango Omolloh

 この視察は、ケニアで今年10月に全国民を対象とした健康保険制度「Social Health Insurance Fund(SHIF)」が開始されたことを受け、日本の60年以上にわたる国民皆保険制度を医療現場の視点から学びたいという意向に基づいて実施されました。 
 視察団は、国際協力機構(JICA)の専門家として日本の厚生労働省からケニア保健省に派遣されている駒澤大佐医師(長崎大学医歯薬学総合研究科修了生)の案内で長崎大学病院に到着し、まずは尾﨑誠病院長を表敬訪問しました。

医歯薬学総合研究科のJICA学生と共に記念撮影(右)駒澤医師

 その後、長崎大学病院の保険医療管理部、石本副部長及び田浦地域医療連携センター長から、日本の健康保険システムの概要、診療報酬決定のプロセス、診療報酬請求手続きの流れ、高次医療機関への患者紹介制度などについて説明を受け、活発な質疑応答が行われました。
特に、日本とケニアにおける公立病院と私立病院の位置づけの違いや、診療報酬支払のスムーズさに驚きの声が上がり、深い関心が寄せられました。

説明を行う石本副部長と病院長

 さらに実際の医療現場や感染症対策を学ぶため、医事課事務室をはじめ、特殊災害・新興感染症トリアージユニット棟(TED棟)、国際医療センターの感染症対策病棟を視察し、担当者からの説明を受けました。この交流が、ケニアの医療制度のさらなる発展や両国の友好関係の深化に繋がることが期待されます。

医事課視察の様子
説明を行う感染制御教育センター柿内助教