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  • 受 賞

萩原篤志名誉教授が紫綬褒章を受章しました

 長崎大学水産学部の萩原 篤志名誉教授が、永年にわたる水産学分野での教育・研究活動における卓越した業績に対し、2024年秋の紫綬褒章を受章されました。
 紫綬褒章は、科学技術分野における発明・発見や、学術及びスポーツ・芸術文化分野における優れた業績を挙げ、社会に貢献した方に授与されます。


 萩原 篤志名誉教授は、魚類の完全養殖に不可欠な「餌料生物学」の研究を永年にわたり続けてこられました。特に、仔魚のえさとなる動物プランクトンの生理生態の解明や沿岸環境診断への応用に関する研究に取り組み、養殖分野の課題であった餌料生物の安定的な量産培養技術、培養診断法や、餌料生物の保存方法の開発を行い、水産学と養殖業の持続性と多様性に貢献されました。
 また、動物プランクトンの行動制御と新品種作出をベースとした魚介類の種苗生産技法の開発でも大きな成果を挙げ養殖生産の現場に多大な貢献をされ、教育者としても多くの優れた人材を育成され、水産学分野の発展に寄与された現在も、本学の客員研究員として精力的に研究を継続しておられます。

<萩原 篤志名誉教授のコメント>
 紫綬褒章は有名な方がいただくものだと思っていましたので、知らせを聞いたときは大変驚きました。学生時代にひょんなことからワムシという生き物に興味を持ち、新しい発見が次々と出てくるワクワク感にとらわれ、他のプランクトンや仔魚の研究と合わせて研究を続けてきました。 
 今回、水産学の中でも研究者が少ない、地道でマイナーな分野に受章という形で光をあてていただいたことを大変嬉しく思います。研究室の卒業生をはじめ、これまで一緒に研究に携わってきた方々にも大変喜んで頂きました。
 ご指導を賜りました先生方に厚くお礼申し上げますとともに、存分に研究できる学際的な場を長年にわたり提供いただいた長崎大学に深く感謝いたします。
 今回の受章を機に、今後も水産養殖の発展に努力して参りたいと思います。