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東日本大震災・支援活動

福島未来創造支援研究センター

(9)ミンスクの長崎の鐘

2018年03月31日

   福島原発事故後、にわかにチェルノブイリが注目され、多くの日本人が現地を訪問し、放射線の影響や復興に向けた教訓を生かそうとしてきました。長崎大学は1990年以降、すなわちソ連時代から調査協力、そして医療支援活動に長年携わり、多くの事業や共同研究を展開してきました。とりわけ医学教育や人事交流、学術論文などでの実績を積み上げています。
   その中でもベラルーシのミンスク市にある国立ベラルーシ医科大学との交流には特別なものがあります。独立広場前にある聖シモン・聖エレーナカトリック教会は、赤レンガの外観で、愛称「赤い教会」と呼ばれ、2000年に長崎の浦上教会から「長崎の鐘」が贈呈され、その後教会のザワリニュク神父は大学間の文化交流で長崎へも招待され、8月9日の原爆記念日に合同ミサを捧げています。
    2018年2月末から3月初めのミンスクはマイナス15度でしたが、修理中の「赤い教会」の敷地に毅然と立つ「長崎の鐘」は平和希求のシンボルであると同時に、世界のヒバクシャ支援の継続を願っているようでした。