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原爆犠牲者慰霊祭を挙行

8月9日(金)午前10時55分から,原爆犠牲者慰霊祭が医学部記念講堂において,御遺族,学長,医学部長,教職員ら約250人の出席のもと執り行われました。原爆犠牲者慰霊祭は,原爆死没教職員・学生898人の御霊を慰めるため毎年実施され,今年は被爆68年目にあたります。

はじめに下川功医学部長から式辞があり,その中で今年4月に開催された核拡散防止条約再検討会議において提出された「核兵器をいかなる状況でも使用しない」とする共同声明に,唯一の被爆国である日本が署名しなかったことに触れ,原爆投下により生じた悲惨な事実を,原爆を投下したアメリカのみならず,私たち日本人も本当には理解していないのではないかと指摘し,坂本キャンパスで志半ばにして命を奪われた方々の無念に想いを馳せ,被爆体験を受け継ぎ伝え続けることで,核兵器廃絶と平和を求めていく旨を述べられました。

引き続き,原子爆弾投下時刻の午前11時2分に合わせて,参列者全員による黙祷が捧げられました。

つづいて,昭和20年当時,旧制中学2年で学徒動員に従事していた井石哲哉氏(長崎県医師会前会長)から,原爆投下当時の惨状を追想するお話をいただいた後,片峰茂学長ほか大学関係者,御遺族ら参列者全員による献花が行われました。

その後,国際ヒバクシャ医療活動に尽力する山下俊一理事・副学長から講話があり,原爆被災により壊滅しながらも,復興した唯一の医学部の責務として,原発事故による困難に苦しむ福島の復興と再生に向けて,ともに歩むべきであると復興支援活動に携わる思いを披瀝されました。

最後に遺族を代表して青木克己氏からのご挨拶をもって閉式となりました。

慰霊祭終了後,医学部福利厚生棟において,学徒遺族会,教職員遺族会及び看護師遺族会合同の追悼懇談会が行われました。

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式辞を述べる下川医学部長

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被爆時の惨状を語られる井石氏

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厳粛な雰囲気の慰霊祭会場

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講話をする山下理事・副学長

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ご遺族を代表して挨拶される青木氏