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移動困難者の歩行支援に「電動手すり」開発 産学官連携戦略本部 北島准教授

平坦地が非常に少ない、長崎市に住む高齢者の生活を支援するために、長崎大学産学官連携戦略本部 北島 栄二准教授は、ラック・ピニオン式 電動手すりの開発に取り組んでいる。

○ラック・ピニオン式 電動手すり
本体は、取り外し可能な新設のガイドレールを介し、既設の歩道用ガードパイプへ設置する。四角形状の手すりを備えた本体はモータ駆動する。高齢者本人がレバーを操作し、歩行に合わせて、ガイドレール上の任意の位置へ本体を移動・停止させる。手すりの縦部分を掴んで昇り、横部分を支えに降りることで身体的な負担を軽減できる。また、5Kg程度の荷物は本体で運搬し、高齢者以外(妊婦、買い物やゴミ出しなど)の利用拡大も図る。

試作機は、移動困難者に対する有効な支援方法の一つとして大きな期待を集めている。8月29・30日に実施した開発品経過報告会では、高齢者等の身体機能を熟知した専門家ら(作業療法士、介護支援専門員など)より「実用化されれば高齢者が外出しやすくなり、生活の幅が広がるのではないか」との評価を受けた。また、複数のメディアから取り上げられた(テレビ2社、新聞5社)。

今後の課題は、駆動方法とモータ制御については安全性とユーザビリティ(使いやすさ)を高め、ガイドレールについてはコンパクトな設置を考慮する設計にブラッシュアップすることである。そのため、ガイドレールの構造を刷新する駆動方式、ケーブル式電動手すりの開発に着手している。
詳細については、「斜面地域という特性を活用した階段移動用リフトと操作方法指導システムの開発に関する研究」(PDF:634KB)をご覧ください。






 

 

 

 

電動てすり

電動手すり試作機

電動てすり

電動手すり試作機