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ケニアでmSOS( mobile SMS-based disease Outbreak alert System) の全国展開に向けた講師育成研修を実施

mSOS(mobile SMS-based disease Outbreak alert System)は熱帯医学研究所・ウイルス学分野がケニアで実施しているSATREPSプロジェクトで開発された感染症の早期警戒システムであり、地域の保健・医療担当者が患者発生情報を携帯SMS(文字メッセージを送受信するショートメッセージシステム)で報告すると政府や自治体に直ちにその情報が届き、データが蓄積される仕組みとなっています。

mSOSは試験運用を終え、インフラが十分でない場所での高い効果が証明され、この結果は医学雑誌Emerging Infectious Diseasesで報告されました(2016年4 月号)。

また、昨年ケニアの保健大臣が大統領に1年間(2015年7月から2016年6月)に達成すべき業務として掲げた、パフォーマンス・コントラクトにも本システムの導入が記され、ケニアで全国展開することが決定しています。

この全国展開に向けて、2016年1月6日から1月8日までの3日間、講師育成のための国家レベル疾病および災害対策官の研修が行われ、保健省から30名の参加者がありました。さらに、育成された講師によるカウンティやサブカウンティへの研修が2016年2月から始まっています。これまで研修を実施したカウンティは23カウンティ(沿岸、中部、東部、北東部、ナイロビ地域)で、研修対象者は各カウンティおよびサブカウンティの保健情報担当官(HRIO)、感染症担当官(DSC)で合計316名です。研修を受けた担当官はシステムの概要と操作方法を学び、感染症の疑いがある患者や災害が発生した際にはその情報を迅速に報告することが可能となります。各担当官は各地域の医療従事者へもシステムの操作方法を教え、システムの活用を促進する役割も期待されています。

mSOS-1集合写真

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mSOS-3