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水産・環境科学総合研究科の大学院生らが2014−2015年度 沿岸海洋研究の論文賞を受賞

 水産・環境科学総合研究科の海洋微生物生態学研究室(和田 実教授)に所属する博士課程(5年一貫制)海洋フィールド生命科学専攻の森 郁晃君らの論文が、2014−2015年度の沿岸海洋研究 速水論文賞に選ばれました。

 この賞は、2014年から2015年に沿岸海洋研究が掲載した論文の中で、優れた論文1編に与えられるものです。

 授賞式は、2016年3月14日に東京大学本郷キャンパス(東京都文京区)で開かれた日本海洋学会2016年度春季大会にて行われ、賞状および副賞が授与されました。

論文の情報は以下の通りです。

和田実教授、森郁晃君

右:森 郁晃(本学・論文筆頭著者)
左:和田 実(本学・指導教授・論文共著者)

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長崎県の大村湾は、極めて閉鎖性の強い内湾であり、毎年夏になると海底付近の酸素が少なくなる「貧酸素」状態に陥ります。この現象は古くからよく知られていますが、貧酸素化の進行が海底表層に存在する微生物の呼吸活動とどのように関わっているかについては、未解明のままでした。森君らは、年間を通した大村湾での観測と海底泥試料の採取および解析を行うことによって、海底表層の微生物呼吸が海底付近の貧酸素化の進行とともに増大することを見いだし、海底の微生物呼吸活性が、湾内の貧酸素化の鋭敏な指標となることを示しました。

(平成28年4月水産・環境科学総合研究科)