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原爆犠牲者慰霊祭を挙行

   8月9日(水)午前10時53分から医学部記念講堂において,御遺族,教職員ら約240人の参列のもと原爆犠牲者慰霊祭を執り行いました。本慰霊祭は,原爆死没教職員・学生898人の御霊を慰めるため毎年実施しており,今年は被爆72年目にあたります。

   はじめに,式辞において永安医学部長から,大学関係者と学生らへの哀悼の意が捧げられたのち,本年,核兵器禁止条約が採択されたことは歴史的に意義を持つものになったが,唯一の被爆国である日本が不参加だったこと,机上に置かれたオバマ氏から送られた2羽の同型の折り鶴が静かな抗議を意味することに触れ,長崎大学医学部は日本最古の医学部であるとともに世界で唯一原子爆弾の被害を受けた大学としての使命を今後も果たしていく旨が述べられました。

   引き続き,原子爆弾投下時刻の午前11時2分に合わせて,参列者全員による黙祷が捧げられた後,片峰学長をはじめ大学関係者,御遺族ら参列者全員による献花を行いました。

   続いて,長崎大学原爆後障害医療研究所の宮?泰司所長から,原爆被爆者の後障害に関する治療や発症予防の研究に始まった当該研究所は,放射線被ばく事故への対応,国際協力,人材育成と、幅を広げつつ活動をしている。放射線の負の影響を最小のものとし,被ばく者を支え,放射線の安全な利用を進めることが進むべき道である。今後も原爆の犠牲となられた方々に対して、研究所は何ができるのか、自らにそう問いかけつつ、これからも努力していきたいとの講話がありました。

   最後に,遺族を代表して哲翁昭邦氏からのご挨拶をもって閉式となりました。

    慰霊祭終了後には,医学部福利厚生棟において,学徒遺族会,教職員遺族会及び看護婦遺族会合同の追悼懇談会を行い,医学部キャンパスは祈りの1日となりました。

式辞を述べる永安医学部長
式辞を述べる永安医学部長

参列者による黙祷
参列者による黙祷

参列者による献花
参列者による献花
講話をする宮?原爆後障害医療研究所長
講話をする宮?原爆後障害医療研究所長
ご遺族を代表して挨拶される哲翁氏
ご遺族を代表して挨拶される哲翁氏