7月7日,中部講堂において,日本学術会議九州・沖縄地区会議と長崎大学の主催により,第1回野口英世アフリカ賞受賞者のミリアム・ウェレ博士,熱帯医学研究所ケニア拠点長の嶋田雅曉教授,医歯薬総合研究科の大西眞由美教授による,「現代アフリカの健康発展への挑戦」をテーマにした学術講演会を開催しました。 会場は長崎県内の高校生や本学学生,一般市民,教職員など約700名で満席となり,初めにミリアム・ウェレ博士から,「野口英世アフリカ賞,そして現代アフリカの健康と発展への挑戦」と題した講演があり,コミュニティレベルの医療サービス提供に焦点を当て,アフリカの健康と福祉の増進に長年努めていることや,協力することの重要性,特に日本との協力を続けていくことがアフリカでの保健,社会開発を推 進するためには重要であることなどが語られました。 質疑応答では,高校生及び大学生から英語による質問が活発に行われ,「将来自分が外国で医師として働く場合,何を準備すればよいか」,「野口英世博士のようにアフリカで医師として働くためにはどうすればよいか」などの質問に対して,ウェレ博士からは,「病院,研究室だけでなく,コミュニティレベルでの作業ができる医師になってほしい」,「日本の若者に是非ボランティアプログラムに参加してほしい」,「思いやりの心を持ってほしい」など熱いエールが送られました。引き続き,嶋田教授からは,「なぜいまアフリカ,熱帯の病 (やまい)なのか?いつの世も―次の歴史は『辺境』で創造される」と題して,また,大西教授からは,「アフリカの女性と子どものくらし―アフリカンママのパワーとポテンシャリティ」と題して講演が行われました。 3名の講演は,参加した高校生や大学生に,将来への夢や目標を与える絶好の機会となりました。
(平成21年7月・研究国際部研究企画課)
|
 ウェレ博士
 片峰学長(右)による ウェレ博士への記念品贈呈
 嶋田教授
 大西教授
 ウェレ博士
|