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経済学部生が島原市商店街でフィールドワーク実施(県主催企画,若い女性の視点を取り入れたまちづくり支援にて)

2021年6月12日(土),長崎県が主催の取り組み,「若い女性の視点を取り入れたまちづくり支援」企画のフィールドワーク(現地調査)が,長崎県島原市で実施されました。

この企画では,県内の大学生,商店街の関係者,島原市等が参画し,意見交換,フィールドワークを行いながら,現状の課題を抽出し,解決に向けてのアイデアを考えていきます。

県内大学としては,長崎大学と活水女子大学の学生が参加しています。

実施された場所は,島原城からすぐの城下町に位置する商店街です。

 

午後1時30分,万町商店街のふれあいホールサンプラザ万町に集合。学生達は,県担当者からフィールドワークの説明を聞き,商店街関係者からは,若い世代への発信力など期待の言葉を受け取りました。また,教員として参加した長崎大学経済学部の山口准教授から,フィールドワークの注目ポイントとして,買回り品(例:婦人服,靴)と最寄り品(例:食料品)など,買い物客が何を目的として商店街を訪れるのか,ターゲットの条件を分けて,それぞれにとっての商店街の魅力を考えることが重要であると述べられました。

集合場所のサンプラザ万町
集合場所のサンプラザ万町
県担当者から説明を受ける学生達
県担当者から説明を受ける学生達

学生への期待を述べる万町商店街振興組合 山内常代理事長

学生への期待を述べる万町商店街振興組合

山内理事長

SNSを立ち上げ商店街企画を実施している 中掘町商店街協同組合「女子が楽しい一番街」事務局 中山氏
SNSを立ち上げ商店街企画を実施している
中堀町商店街共同組合「女子が楽しい一番街」
事務局 中山氏
フィールドワークのポイントを説明する長崎大学経済学部 山口純哉准教授
フィールドワークのポイントを説明する
長崎大学経済学部 山口純哉准教授
 

午後2時,フィールドワーク(現地調査)がスタート。

フィールドワークでは,長崎大学と活水女子大学の2チームに分かれ,万町商店街と中堀町商店街の2つの商店街を順に回りました。

万町商店街では,アーケードを散策し,旧堀部邸,島原アミューズメントカフェズ,しまばら水屋敷に立ち寄りました。

島原で一番古い古民家である旧堀部邸では,歴史やワーケーション活用について,島原アミューズメントカフェズでは,街を上げて実施された島原コスプレイベントで多くのコスプレイヤーが訪れたこと,しまばら水屋敷では,町のいたるところにあふれる湧水などの魅力などが店主等から語られました。

旧堀部邸

旧堀部邸

旧堀部邸(内部)

旧堀部邸(内部)

島原アミューズメントカフェズ

島原アミューズメントカフェズ

しまばら水屋敷

しまばら水屋敷

中堀商店街では,食品,化粧品,婦人服,花と取扱商品の違う4店舗を訪問。学生達は,店主等から店のコンセプトや,現状と課題を聞き取り,質問を重ねては,熱心にペンを動かしていました。商店街活性化のアイデアとしては,高齢者施設とリモートでつないでのオンラインショッピングや,商店街版Uber Eats(ウーバーイーツ)など,店主等からもアイデアが語られ,「面白そう」と声が漏れるなど,学生達の刺激になっていました。

蜂蜜カステラ本舗三勇堂

蜂蜜カステラ本舗三勇堂

ミネ化粧品店

ミネ化粧品店

レディースファッションたまや

レディースファッションたまや

重松花屋

重松花屋

午後5時30分,約4時間のフィールドワークを終え,今回の感想を述べた後,学生達は島原鉄道に乗り,帰路につきました。

今後,学生たちは,地元商業者との意見交換(座談会),ワークショップを経て,来年2月に課題解決提案のプレゼンテーションを予定しています。

 

【フィールドワークを終えた長崎大学学生コメント】

◆尾中さん

商店街の方々へのインタビューを通して、ターゲット層として共通に挙げられたのは30代40代の女性の子持ち層だと分かりました。ここで、私はターゲット層にダイレクトに響く企画・取り組みを立てることはもちろんですが、パートナーやその子供たちなど30代40代の女性の周辺も巻き込める対策が必要であると考えました。周囲の人々も網羅することによって、よりターゲット層を引き寄せやすくなるのではないかと思います。

 

◆ジャンさん

島原の商店街をフィールドワークした時、最初は気づかなかったのですが、歩き回る中で駐車場があまりない、駐車場があったとしても狭い、分かりにくい場所にあることなどの問題に気が付きました。 初めて来た人からすると、複雑な場所に駐車場があるのはたどりつくのが難しいのではないかと疑問に思った。この問題を改善するためにも人々が近づきやすい駐車整備をすることが必要ではないかと考えました。

 

◆古賀さん

商店主の方々のお話から、お店を継いだことには、共通して子どもの頃に商店街で育った記憶が影響していると分かりました。そこには「地域の子どもは商店街皆で育てる」という文化が存在しています。よって、子どもとその親たちが行き交う商店街を目指すことが、商店街の未来の担い手づくりに繋がっていくのではないかと考えました。そのために、今はまだ点である、子どもを楽しませるような、またその親世代を惹きつけるような付加価値を、商店街の中で面として広げていくことが必要ではないかと考えます。

 

◆春田さん

商店街を歩いてみて、店舗が並ぶ中で住宅が現れたのはとても驚きました。そこに住宅があるのは、おそらく親世代まで商店街内で店舗を経営していたが店を閉めたため、資産として土地だけ譲り受け使い道として無難である住宅の建設に至ったのではないかと考えました。商店街では店舗兼住宅の形態がとられていることもあり、違和感がないのだろうが、外から来た私としては正直かなり不思議でならなかったです。これから商店街のことを提案させていただく身として、商店街内の建物の使い道に関しても視野を広げていきたいと思います。

 

◆冨髙さん

今回、私は島原のフィールドワークを通して商店街に学生や若者の居場所が少ないと感じました。商店街内には、生活用品店や食料品店、飲食店が少なかったです。近くには高校があり、その地元の高校生が求める商店は少なく、大通りに点在している大手飲食チェーン店へ足を運ぶのではないかと考えました。そこで、学生が商店街へ足を運ぶ理由となりうる商店が必要だと考えました。地元の学生が商店街に足を運ぶことで、街に活気が湧き、商店街の経済状況の改善につながると感じました。