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TMGH研究科長 北潔教授が、西日本文化賞を受賞

熱帯医学・グローバルヘルス研究科(TMGH)研究科長の北潔教授が、11月3日文化の日に第80回西日本文化賞を受賞されることが決まりました。西日本文化賞は、西日本新聞社が地域の文化向上や発展に貢献した個人や団体を表彰するもので、1940年に創始されて以来80回を数えます。

北教授は、1980年代の半ば、パラグアイでの風土病調査や研究指導をきっかけに、アフリカや中南米、東南アジアなど熱帯地域の寄生虫による感染症の研究を一貫して続けてこられました。ヒトの体内で寄生虫が低酸素の環境に適応する仕組みを解明したほか、治療薬の開発のための基礎研究に注力し、その成果は現在、新型コロナの治療薬の研究、開発にもつながっています。そして、2020年6月には、日本の学術賞としては最も権威ある賞とされる、日本学士院エジンバラ公賞を「熱帯病原性微生物の生存および拡散戦略の解明—寄生虫の多様な環境適応機構—」の研究で受賞。寄生虫研究、感染症治療薬の創薬研究の国内第一人者です。


このような研究活動を通して、北教授は国連がSDGsを提唱するよりもずっと以前から、グローバルヘルスの重要性を説いてこられました。そして、現在北教授は、感染症に限らず、地球規模の課題を国際連携して対応する必要性を痛感され、「SDGsのさらにその先へ」という視点から、「プラネタリーヘルスの実現」に向けた取組にも積極的に関与しておられます。

今回の受賞について北教授は「現在長崎大学で進めている、これまでの研究を基盤とした基礎から臨床までの研究を認めて頂いた事を大変に嬉しく思います。同時に一緒に研究を進めて来て下さった皆様に感謝致しております」とその喜びを語りました。