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  • 受 賞

馬場さん、Tagodさんおよび林下さんが第94回日本生化学会大会において「若手優秀発表賞」を受賞

第94回日本生化学会大会(2021年11月3日~5日、オンライン開催)において、馬場大暉さん(大学院医歯薬学総合研究科生命薬科学専攻細胞制御学研究室博士前期課程1年)、Tagod Mohammed Suliman Omerさん(熱帯医学研究所シオノギグローバル感染症連携部門分子感染ダイナミックス解析分野特任研究員)、林下瑞希さん(大学院熱帯医学・グローバルヘルス研究科北研究室特任研究員)の3名が若手優秀発表賞を受賞しました。この賞は、特に優れた口頭発表者を表彰するもので、学生と学位取得後3年以内の若手研究者を対象としたものです。3名の演題と評価された点は以下の通りです。

馬場さんの「マイトファジーの過程で切断型PGAM5は核に移行しプロテインホスファターゼとして機能する」では、ミトコンドリアが障害を受けた際、本来ミトコンドリアに局在している酵素が核に移行して機能することを明らかにし、ミトコンドリアの障害に対する細胞応答の新たな仕組みを提案しました。

Tagodさんの「Co-crystal structure analysis of Ferulenol derivatives in complex with human dihydroorotate dehydrogenase: a therapeutic target for cancer cells living under tumor microenvironment」では、天然物フェルレノールががん細胞の増殖に必要な脱水素酵素を強く阻害することを見出し、フェルレノール及びその誘導体と酵素の複合体結晶構造を決定し、新たな抗がん剤の開発に貢献することが期待されます。

林下さんの「寄生原虫トリパノソーマ由来エネルギー代謝因子を用いたミトコンドリア呼吸鎖機能破綻の解析」では、寄生虫が特異的にもつエネルギー代謝代替経路の酵素がヒト細胞内でも機能し、代替経路を構築することで呼吸鎖の破綻をレスキューすることを明らかにしました。将来的にはミトコンドリア病の発症分子メカニズムを解析する為の新規ツールとして応用できることを示しました。


今後、3名の研究のさらなる発展が期待されます。


 北研究室

武田研究室