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経済学部生が「西九州新幹線開通の課題」に関して長崎経済同友会に研究報告


1月17日(月)、長崎大学経済学部新館において、長崎経済同友会の方々をお招きし、経済学部3年生による「西九州新幹線開通の課題」に関する研究報告会が実施されました。

「長崎経済同友会(以下、同友会)」とは、1946年日本経済の堅実な再建のために東京で「経済同友会」が誕生、その後1953年に長崎でも発足した組織で、より良い経済社会実現、国民生活の充実のための諸課題に率先して取り組んでいます。同友会には、企業経営者が個人として参加しています。

経済学部と同友会の関係は、地域が抱える課題や将来に対して取り組む活動を推進することを目的として、2019年に包括連携協定を締結、より一層の地域貢献に取り組むため、協力関係を築いています。

今回の報告会は、新幹線問題を複数の観点から整理・検討し、若い世代と地元経済界の方々の認識の共有を図ることを目的として開催され、経済学部深浦ゼミの学生ら4チームが報告を行いました。学生らは、「西九州新幹線開通の課題」というテーマにより、具体的に何を研究対象とするか考えることから始め、コロナ禍での制限がありましたが約半年間地道に調査を行ってきました。

各チームの研究概要は、「並行在来線(※1)問題と鉄道、バスの比較」、「嬉野温泉と長崎の観光への影響と公共交通整備」、「新幹線開業を長崎への定住にどうつなげるか」、「JR北海道をモデルとした貨客混載(※2)の可能性」の4つで、報告後意見交換が行われました。

研究報告を行う経済学部深浦ゼミ学生チーム


同友会参加者からは、「学生の視点は様々で面白く、聞いていて勉強になった」とコメントがあり、また「並行在来線問題については、利便性や採算性に関する調査報告でしたが『列車に乗ること自体の楽しさ、地元に列車があることの大切さ』の視点も含めて考えてみて欲しい」、「全線開通と部分開通の違いも考慮に入れるとより深い研究になるのでは」などの意見もあり、学生らは頷きながらペンを走らせていました。

最後に深浦教員から「学生と同友会の交流は今回が初めてでしたが、実業家の皆さんからご意見をいただき、私も彼らも貴重な経験ができました。今後も様々なかたちで連携、協力のほどお願いいたします」とコメントがありました。


※1 並行在来線…整備新幹線区間を並行する形で運行する在来線鉄道のこと。整備新幹線に加えて並行在来線を経営することは営業主体のJRにとって過重な負担となる場合があるため、沿線全ての道府県及び市町村から同意を得た上で、整備新幹線の開業時に経営分離されることとなっています。

※2 貨客混載…貨物と旅客の輸送、運行を一緒に行う形態のこと。

【関連リンク】
経済学部ホームページ
経済学部入試情報
長崎経済同友会ホームページ
長崎大学経済学部と長崎経済同友会との包括的連携協力に関する協定締結式が行われました(2019年8月7日記事)