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「第3回長崎大学−韓国海洋研究院合同干潟シンポジウム」を開催しました。(環東シナ海海洋環境資源研究センター)

「第3回長崎大学−韓国海洋研究院合同干潟シンポジウム」を開催

ポスターセッションの様子 口頭発表の様子
ポスターセッションの様子 口頭発表の様子

シンポジウム参加者

シンポジウム参加者

11月27日と11月28日の両日,医学部ポンぺ会館(27日)及び良順会館(28日)において,「第3回長崎大学−韓国海洋研究院合同干潟シンポジウム」を開催しました。
干拓事業に伴う環境劣化が懸念されている有明海と韓国のセマングン干潟の環境と生物相の現状を解析し,今後の環境と資源の保全・回復に向けて,長崎大学と韓国海洋研究院の研究者が情報を交換する場として,2005年に第1回を長崎大学で,2006年に第2回を韓国海洋研究院で開催してきました。これらのシンポジウムを通して,有明海とセマングン干潟の干拓事業の規模(堤防長が諫早湾では7kmであるのに対し,セマングンでは33km)や地形が大きく異なっているにも関わらず,堤防閉め切りが潮流や酸素環境などに及ぼす影響に共通点があることが判明しつつあります。
初日は,開会挨拶後,大学院生を中心としたポスターセッションを行い,17名の発表者が研究内容について短い説明を口頭で行った後,ポスターを囲んで議論を交わしました。
翌日は13題の口頭発表が行われ,両干潟で堤防工事終了後に頻発している貧酸素現象や,海流や底質の変化などの海洋環境と植物プランクトンから魚類に至る生物相の変化について,活発な議論がなされました。また,香港大学から1名の研究者が参加し,香港の沿岸埋め立てに伴う微生物相の変化と汚染の関係について講演を行いました。
このシンポジウムにおいて,今後は,長崎大学と韓国海洋研究院で培ってきた共同研究体制をさらに拡充して,中国からの参加も呼びかけ,より広い視点から東シナ海周辺の干潟環境と資源の保全に向けて活動を展開していくことを確認しました。


(環東シナ海海洋環境資源研究センター)