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国際人権セミナー「ウクライナに対するロシアの軍事侵攻について考える~国際法の視点と国際法の枠を超えて~」を開催

当日のオンラインセミナーの様子

 

  2022年4月20日(水)多文化社会学部主催、国際人権セミナー「ウクライナに対するロシアの軍事侵攻について考える~国際法の視点と国際法の枠を超えて~」が開催されました。
  このセミナーは、ウクライナに対するロシアの軍事侵攻について、専門家による様々な解説を聞くことにより、より深く戦争について考えて欲しいと企画されたもので、当日は長崎大学の学生・教職員、一般参加者、約70名が聴講しました。

  セミナー第1部では、「法の視点からみる」と題し、国際法の視点から2人の専門家による講義を実施。
  刑事法・国際比較刑事法が専門である多文化社会学部、河村准教授は、ウクライナの軍事侵攻がロシアの国内法で違反していないのか、ロシア側の法解釈と侵攻に対する国際司法裁判所(ICJ)の動き、国連憲章の問題点を解説。
  戦争をしないよう規制する法律もあれば、容易にしてしまう法律もある。自国の法を含めて、国内法に私たちが関心を持つことが大切である、とまとめました。

 続いて、EU法・欧州人権条約法が専門である上智大学の東史彦准教授は、安保理、国連総会、欧州人権裁判所等の組織・役割、各機関が今回の軍事侵攻に対して行った行動を解説。また、常任理事国の拒否権発動による安保理の機能のマヒや、法的拘束力を持たない課題など、現状の国際法の限界について指摘しました。

  セミナー第2部では、「多角的な視点からみる」と題し、多文化社会学部、経済学部から5人の専門家が講義を実施。
  各専門家から「核をめぐる国際秩序のあり方の変化」、「日本国憲法と核シェアリング」、「ウクライナ避難民の受入れや支援のあり方」、「プーチン大統領の考え方と、戦争の原因となるナショナリズム」、「ウクライナ正教会の独立問題や民族問題」について、解説が行われました。

 セミナー聴講者からは、「各研究分野のアプローチからお話が聴けて興味深かった」、「多文化社会学部らしいセミナーだった」とのコメントがありました。
なお、教員から当日の資料及びリサーチペーパーの提供がありましたので、ご覧ください。

なお、当日聴講できなかった方々からの要望で、第1部の「法の視点からみる」の発表については、アーカイブにて配信いたします。当日ご覧になれなかった方、もう一度聴講したい方は、以下のURLからご覧ください。
URL:https://youtu.be/RmWDkvzuJ0w
また、当教員から当日資料及びリサーチペーパーの提供がありましたので、ご活用ください。

■多文化社会学部 河村有教准教授
「戦争における法の意義と問題-国際法に反し国内法に反しないウクライナに対するロシアの軍事侵攻-」(発表スライド)
URL:https://www.nagasaki-u.ac.jp/ja/news/include/file/article/images/2022/04/20220420_seminar1.pdf

同リサーチペーパー
URL:https://www.nagasaki-u.ac.jp/ja/news/include/file/article/images/2022/04/20220420_research_paper.pdf

■上智大学法学部 東史彦准教授
「国際法の遵守確保における課題-国連、国際司法裁判所、国際刑事裁判所及び欧州人権裁判所-」(発表スライド)
URL:https://www.nagasaki-u.ac.jp/ja/news/include/file/article/images/2022/04/20220420_seminar2.pdf

【教員紹介】
河村有教(かわむらありのり)准教授

専門科目:国際人権論、ジェンダーと人権、平和学
多文化社会学部・大学院教員紹介ページ
学部  大学院
多文化社会学部ホームページ