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原爆犠牲者慰霊祭挙行

 8月9日(水)午前10時56分から医学部記念講堂において、学長、理事、医学部長、教職員ら約80人の出席のもと78年目の原爆犠牲者慰霊祭を執り行いました。
 本慰霊祭は、原爆死没教職員・学生898人の御霊を慰めるため毎年実施しており、コロナ禍により縮小開催していたものを,本年は4年ぶりに通常通りの開催予定としておりましたが,台風接近による安全確保のため,やむなく御遺族をはじめ学外者の参列はご遠慮いただき,学内者中心での開催となりました。
 はじめに式辞において池松医学部長から、現在世界は核戦争の危機が叫ばれる事態に直面していること,米国の原子力科学者会報が2023年1月下旬に発表した2023年の終末時計によると,人類の終末まで「残り90秒」であり、2022年から10秒も短くなったこと,長崎大学は,ロシアのウクライナ侵攻と「核の恫喝」に対し、いち早く抗議声明を発表し、地球の健康,プラネタリーヘルスをスローガンとして掲げ、さまざまな取り組みが行われていることを話され、国内唯一の被爆医科大学として、核兵器の非人道性を訴え,核兵器廃絶をめざして努力して行くとの決意を述べられました。
 引き続き、原子爆弾投下時刻の午前11時2分に合わせて、参列者全員による黙祷が捧げられた後、医学部長をはじめ大学関係者ら参列者全員による献花を行いました。
 つづいて、原爆後障害医療研究所長の中島 正洋教授から、長崎大学は、核兵器廃絶の理想を掲げ、原爆被爆者医療科学の継承のみならず、学際複合的に放射線に関する諸問題について考察を深め、将来を見据えた放射線に対する社会のあるべき最適な姿を模索していくべきであるとの講話がありました。
 最後に、遺族を代表して郡家 徳郎氏からのご挨拶をもって閉式となりました。

式辞を述べる池松医学部

参列者全員による黙祷

講話をする中島原爆後障害医療研究所長

ご遺族を代表して挨拶される郡家徳郎氏