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「心臓健康チェック相談会」に薬学部生が参加しました

 10 月 1 日(日)、長崎大学薬学部は、大学間学術交流協定を締結している米国・ニューメキシコ大学薬学部と共にベルナード観光通り(観光通電停側)にて、健康フェア「心臓健康チェック相談会」を開催し、薬学部5、6年生が参加しました。

 当日は、簡易心電計を用いた心臓の健康チェックに加え、血圧測定、医師相談、体組成の測定、薬に関する相談も行いました。人通りの多い、日中のベルナード観光通りで開催されたため、買い物にきてイベントを知り、ふらっと立ち寄ってみたという人も多くいらっしゃいました。買い物帰りにブースに寄られた女性は「子どもの頃に不整脈でよく引っかかっていて、ちょうど良い機会だったので来てみました。簡易心電計に正常と表示されて安心しました。」と、相談後の感想を述べておられました。
 薬学部の学生が測定していたのですよと、お伝えすると驚きつつも「緊張していることもなく丁寧に対応してくれましたよ。」とお褒めいただきました。

 心臓の健康チェックを行っていた薬学部の学生の1人は「今回でイベントに参加するのは3回目です。初めての頃は心房細動に関する知識が薄く、検査に来てくれる方への接し方にも戸惑うことがありましたが、勉強し、回数を重ねるごとに心房細動のリスクや健康フェアの目的を来られた方に伝える力、説明する力が付いてきたと感じています。」と語ります。
 本活動は、ニューメキシコ大学で行われていたイベントを参考にしたもので、心房細動に関する基礎トレーニングを終了した薬学部生に実践的な学びの機会を提供するとともに地域の皆さまの健康に貢献したいという思いから、長崎県薬剤師会、長崎大学病院脳卒中・心臓病等総合支援センター、長崎大学病院循環器内科、長崎大学大学院医歯薬学総合研究科地域医療協働センター、長崎県など、他医療職種職や行政のご協力の下、多職種連携により実施しているものです。回数を重ねるごとに、実践的な学びが学生の自信に繋がってきており、この活動の成果が実りはじめてきました。

ニューメキシコ大学のブレスキー教授のコメント
 心房細動があると脳卒中のリスクが5倍になるため、脳卒中になる前に心房細動を発見することが重要視されています。特に日本は、超高齢化社会と言われており、心房細動のリスクが高い高齢者が多い状況のため、このイベントには大きな意義があります。また、このイベントには一般市民への教育・啓蒙活動の側面もあります。検査の結果、異常がなくとも、心房細動について知ってもらうきっかけとなり、公衆衛生の向上につながるのです。
 もともと、このイベントはニューメキシコでも行っており、ニューメキシコモデルを日本に輸出してきました。ニューメキシコ大学と長崎大学は大学間学術交流協定を締結しており、これからもそれぞれの大学が持つ特色を活かしながら交流を続けていきたいです。

左からニューメキシコ大学のブレスキー教授、アンダーソン准教授

 このイベントを経て、10月4日(水)には薬学部4年生の授業のなかで、ブレスキー教授による心房細動の病態・薬物治療およびニューメキシコ州での地域薬剤師や薬学生による心房細動スクリーニングの取組みについての特別講義が行われました。それに引き続き、実施責任者の都田教授が、長崎大学薬学部の心房細動教育プログラムを紹介し、さらに簡易心電計測定体験を通じて、次回の心房細動スクリーニングイベントへの学生の参加を促しました。 

長崎大学の薬学部生の前で講義を行うブレスキー教授

 このイベントは、今後も長崎県内で定期的に実施することを計画しております。イベントの詳細は本学HPで告知いたしますので、是非ご参加ください。