2024年12月10日
総合生産科学研究科(工学系)の瀬戸心太 准教授が、土木学会論文集(第80巻16号)に筆頭著者として掲載した論文「雨量計観測から降水強度を算出する手法の改良-ディスドロメータを用いた検証-」により、共著者である東京科学大学の内海信幸 准教授、宇宙航空研究開発機構の久保田拓志 研究領域主幹とともに、水工学論文賞を受賞しました。
水工学論文賞は、前年の水工学講演会で発表し土木学会論文集に掲載された約200編の論文のうち最も優秀な論文1編に授与されるものです。表彰式と受賞講演が、2024年12月2日、富山県民会館で開催された第69回水工学講演会の開会式にて行われました。
気象庁などで使われている転倒ます型雨量計の観測から1分間などの短時間における降水強度を精度よく算出することは従来の手法では困難でしたが、本論文において内挿法と呼ぶ手法を開発し精度を大幅に改善しました。これにより、地上レーダと雨量計を合成した高時間分解能の降水プロダクトの作成することや、人工衛星搭載センサにより観測された降水強度を雨量計により検証することが可能となりました。将来的に、降水の観測・予測精度の向上を通して、河川管理や防災に貢献することが期待されます。
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