2025年03月03日
情報データ科学部では、「第1回データ分析ハッカソン」の成果発表会を2月4日(火)に開催しました。ハッカソンとは「ハック(Hack)」と「マラソン(Marathon)」を組み合わせた言葉で、参加者がチームを組み、1日から数日の短期間で集中してアイデアを出したり、開発を行ったりして、その成果を競うイベントです。
今回は、大学院総合生産科学研究科の講義「マーケティングサイエンス特論」の一環として、第4クォーターの講義の中で実施され、最終日の2月4日に成果発表会が行われました。講義を履修する大学院生だけではなく、学内外から参加希望者を募り、情報データ科学部の学部学生に加えて、千葉工業大学、台湾の国立台北教育大学の学生など58名が参加しました。
本ハッカソンでは、長崎でスーパーマーケットを展開する株式会社ジョイフルサンアルファ様からご提供いただいた顧客購買データを使用。各チームが研究テーマを定め、調査・データ分析を行った結果をプレゼンテーション形式で発表しました。折り込みチラシを配布する曜日に売り上げが上がることに着目したチームは、チラシによる売上効果があった商品となかった商品を調べ、チラシに掲載する商品やレイアウトの変更を提案。他にも深夜帯の売り上げを伸ばす方策、SNSを活用した若年層の来店を増やす方策、さらには「肉の日」などの販促イベントの効果検証など、各チームが時間帯や年齢、店舗ごとの購買行動のデータを分析し、新たなマーケティング施策を提案しました。
情報データ科学部長の柴田裕一郎教授は、「普段学んでいる分析の知識やテクニックをリアルなデータを使って試すことができる非常に貴重な機会をいただいた」と株式会社ジョイフルサンアルファ様への感謝を述べるとともに、「同じデータを用いながらも多様な視点で分析が行われており、どれも大変興味深い発表であった。他のチームの発表を聞くことで、データ分析の様々な手法があることを実感する機会になったのではないか。今後の学習や社会での活躍にも必ずつながっていくだろう」と期待を寄せました。
参加した総合生産科学研究科修士課程1年の小林大瞬さんは、「研究で培ったデータ分析のスキルが、実社会で通用するのか確かめたくて参加しました。同じデータでもチームごとにアプローチの仕方が全く異なっており、データ分析の視野が広がるとともに、その楽しさや奥深さも知ることができました。今後の研究においても、物事を多角的に捉える力をさらに磨いていきたいです」と語りました。国立台北教育大学のチームが最優秀賞を受賞し、小林さんほか長崎大学の2チームが優秀賞を受賞しました。
本ハッカソンは来年度も継続して開催する予定です。
![]() 司会進行は「マーケティングサイエンス特論」の授業を担当する宮本道子教授 |
![]() 柴田学部長から参加者全員に奨励賞が手渡されました |
![]() 水産学部ご出身の小林さんは「ジョイフルサンを利用する人の鮮魚の消費行動」について発表しました |
![]() 来店が多い50代以上の女性をターゲットとしてチラシの効果の最適化を図る施策について発表し、 優秀賞を受賞した総合生産科学研究科共生システム科学コース情報データ科学分野のチーム |
![]() クーポンやレシピ、料理動画など若年層の来店を増やす方策を提案し、 優秀賞を受賞した総合生産科学研究科共生システム科学コース情報データ科学分野のチーム |
![]() オンラインで参加した国立台北教育大学の学生と一緒に記念撮影 |