2025年05月01日
大学院医歯薬学総合研究科 医療科学専攻 博士課程4年の忽那幸紀さん(分子病態化学研究室、2025年5月1日より薬学部実践薬学研究室の助教に着任)が、日本薬学会第145年会(2025年3月26日~29日、福岡国際会議場など)において学生優秀発表賞(ポスター発表の部)を受賞しました。また、その発表内容は日本薬学会145年会ハイライト集にも掲載されました。
この賞は、学生の研究意欲向上を目的として、一般学術発表(口頭・ポスター)からのエントリーに基づき、厳正な審査を経て、特に優れた研究発表に対して授与されるものです。
忽那さんの受賞演題は「関節リウマチの超早期から血清中で増加する免疫複合体抗原の特定」です。本研究では、国内罹患率1%を超える関節リウマチにおいて、早期発見・早期治療に資する高感度・高特異的なバイオマーカーの探索を目的とし、病態進行にともない血清中で抗原量が増加する免疫複合体を形成する抗原タンパク質の網羅的解析を実施しました。その結果、病態進行に伴い抗原量が増加する7種類のタンパク質を特定し、そのうち3種類はすでに関節リウマチとの関連が報告されているタンパク質であることが確認されました。
本成果は、関節リウマチの新たな診断マーカーや治療標的の候補として期待されており、バイオマーカー探索および病態解明に向けた有望なアプローチとして高く評価されました。
写真左が忽那幸紀さん |