2025年09月17日
2025年9月12日(金)、ケニア・ナイロビにあるケニヤッタ国立病院の医師・看護師・臨床工学技士ら4名が、永安学長を表敬訪問しました。今回の訪問は、国立健康危機管理研究機構「医療技術等国際展開推進事業」に採択された肺がん診断技術の国際展開プロジェクトの一環として、9月16日(火)から26日(金)まで長崎大学病院で実施される研修に先立ち行われたものです。表敬訪問には、事業を担当する松本桂太郎教授(長崎大学病院)および齊藤信夫准教授(熱帯医学研究所)並びに本事業にご協力いただくオリンパス株式会社福岡支店本山孝志支店長ら関係者が同席し、今後の協力体制について意見交換が行われました。
永安学長は、「昨年のケニア訪問中にケニヤッタ国立病院を視察し、ケニアにおける気管支鏡診療の向上に貢献できないかと考えた。長崎大学病院などで使用されなくなった気管支検査機器を、ケニヤッタ国立病院での診断技術トレーニングに活用していただくため、日本からケニアへ輸送する計画がある」と述べました。
長崎大学は、ケニア・ナイロビにあるケニヤッタ国立病院を拠点として、肺がん診断の鍵となる超音波気管支鏡(EBUS)の導入と専門人材の育成を進めており、ケニア国内における気管支鏡診療体制の強化を目指しています。これまでケニアでは、肺がん診断に必要な技術や体制が不十分であり、診断・治療の遅れが大きな課題となっていました。
日本での研修は、長崎大学病院の他、亀田総合病院およびオリンパス株式会社において実施され、研修参加者は気管支鏡技術の習得、内視鏡看護の基礎教育、内視鏡メンテナンス技術の導入などを学ぶ予定です。
今回の取り組みにより、ケニヤッタ国立病院が自立的に研修を実施できる体制を確立し、ケニア全体、さらには東アフリカ地域への医療技術の波及が期待されています。
写真説明:永安学長及び学長右側Jackson Atina ケニヤッタ国立病院呼吸器科医師は日本からケニアへ輸送予定の気管支鏡を手にしています。
![]() ジャクソン・アティナ博士と永安学長が気管支鏡を手にしている集合写真 |