2026年03月10日
長崎大学・島根大学・大阪公立大学の三大学が連携して進めるAMED「医学系研究支援プログラム」プロジェクトの始動にあたり、令和8年2月27日、本学においてキックオフシンポジウムと実務者意見交換会が開催されました。
開会にあたり、永安武学長より、本事業が将来的に全国の医学研究力を牽引していく重要な取り組みであると述べられました。続いて、来賓としてAMEDプログラムスーパーバイザーの國土典宏氏が挨拶に立ち、三大学の緊密な連携への期待と、わが国の医学研究力向上のための本プログラムの重要性を言及されました。
その後、事業紹介として医歯薬学総合研究科長で事業代表者の川上純教授が登壇し、三大学が抱える研究環境上の課題と、その克服に向けた今後の戦略について説明しました。川上教授は、とくに研究支援の基盤となる環境整備の進展を強調し、10X Genomics 機器の整備や解析支援チームの確立を含むオミクス解析支援の強化、AIを活用した申請書や倫理申請業務の効率化、クラーク配置による研究者の事務負担軽減、さらにリモート勤務が可能なURA採用制度の導入など、具体的な取り組みが着実に進んでいることを紹介しました。これらの取り組みは永安学長からも“事業継続の鍵となる重要な成果”として評価され、本学が全国の先導役として環境整備を推進している点が改めて示されました。
続いて、本学の室田浩之研究マネージャー、島根大学の浦野健学長特別補佐、大阪公立大学の橋本求教授が、それぞれの大学で進められている取組を紹介し、研究支援体制の実態と強化の方向性が共有されました。講演パートでは、長崎大学病院リウマチ・膠原病内科の古賀智裕講師、大阪公立大学の中釜悠准教授、長崎大学病院がん診療センターの谷口寛和講師が、それぞれ自己免疫・感染症・腫瘍領域における研究の最前線を紹介し、三大学の専門性が補完し合う形で研究推進の展望が示されました。最後に、AMEDプログラムオフィサーの鄭雄一氏から講評があり、三大学の取り組みの方向性を評価頂くとともに、特に環境整備に関する情報について今後さらに発信してほしいとの期待が述べられました。
一方、シンポジウムに先立って開催された実務者意見交換会では、研究者の働き方に関する環境整備、とりわけ育児中の研究者への支援制度についての説明に関心が寄せられました。本学からは、医師会と連携した訪問型保育サポートや、あじさい保育園との連携強化、さらに2026年度から開始を予定する保育支援補助制度など、ライフステージに応じたきめ細やかな研究継続支援策が紹介されました。これらの取り組みは利用者の満足度も高く、AMEDプログラムオフィサーの馬場秀夫氏からも研究環境整備に対する取り組みを評価頂くとともに、今後2年間で持続可能な体制の構築が求められること、そしてオミクス解析支援や子育て支援など三大学が進める特徴的な取り組みが全国的な強みとなるとのご意見を頂きました。
シンポジウム終了後には領域別の打合せも行われ、各分野の研究者が対面で一堂に会する貴重な機会となりました。この場を通じて、積極的かつ活発な意見交換が行われました。
本事業は、三大学と協力機関である国立がん研究センター研究所および国立精神・神経医療研究センターが一体となって「研究者が働き続けられる環境」と「全国に展開可能な研究支援モデル」の構築をめざして進められてます。今後も、研究環境整備と働き方改革の推進を通じて、全国の研究者支援の中心的役割を果すべく取り組んで参ります。
プログラムスーパーバイザー:國土典宏氏からのご挨拶 |
プログラムオフィサー:鄭雄一氏からのご講評 |
長崎大学病院リウマチ・膠原病内科の古賀智裕講師 |
大阪公立大学の中釜悠准教授 |
長崎大学病院がん診療センターの谷口寛和講師 |
自己免疫チームの打合せ |
感染症チームの打合せ |
腫瘍チームの打合せ |
計画書AI生成チームの打合せ |
オミクス解析チームの打合せ |
懇親会での集合写真 |
