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経済学部長に就任して 経済学部長 岡田 裕正 

工学研究科長 岡田 裕正

 

 

 

 

 

経済学部長 

岡田 裕正 

 経済学部は,1905年に長崎高等商業学校として創立以来,100年を超える歴史を有しております。これまで2万人を超える有為な人材を送り出してきました。このような伝統を有している経済学部ですが,現在,様々な課題を抱えています。
 第1の課題は,本学部のカリキュラムです。本学部は,「実践的エコノミストの育成」という教育理念に基づき,平成10年度に1学科7コース制を導入しました。しかし,各国間や地域間の垣根を低くするグローバル化社会は,常に国際的な視点を持って問題解決をする能力を有した人材が求められています。そこで,既に東條前学部長時代から検討されているカリキュラムの改革及びコース制の見直しを引き続き進め,実施につなげたいと考えています。また大学院GPを発展させ,アジアで事業展開する企業の中核を担うビジネスパーソン育成のためのカリキュラムについて,平成23年度から文部科学省から経費が交付されるようになりました。この実施を通じて大学院博士前期課程のカリキュラムも改革するとともに,学部との連動した教育カリキュラムを構築していきたいと考えています。
 第2の課題は,学生の「就業力」の涵養です。平成22年度の本学部卒業生の就職率は,90%を確保することができました。今後も学生の就職率の維持向上を図るために,自己の将来像を学生が意識するキャリア意識とそれに応じた職業を見つける意欲を向上するための支援を,これまで以上に充実させる必要があります。
 第3の課題は,本学部教員の研究のいっそうの充実です。本学部の教員はこれまでも研究を積み重ね,公表してきました。しかし,現在はこれまで以上に,研究成果を論文・著書あるいは学会発表を通じて,国内および国外に積極的に発信することが求められています。経済学部・経済学研究科では,2005年以来,国際カンファレンス”International Conference on Asian Financial Markets”を開催して,その成果を積極的に発表していくことを行ってきました。ファイナンスの分野で,継続して国際カンファレンスを実施している大学は日本では多くありません。今後もこのカンファレンスを継続するとともに,他の分野の教員も積極的に学会等で情報発信できるようにすることが課題です。
 最後にあげられる課題は,広報活動の充実です。これまでも経済学部は,学部の特徴などの広報活動を行ってきましたが,十分とはいえない状況です。そこで,広報の方法の見直しを含めて,これまで以上に積極的に経済学部の広報活動を行っていきたいと考えています。しかし,広報活動で重要なのはその内容です。上記3つの課題は,広報活動の内容となってくるものです。これらの課題の解決が充実した広報活動につながることは言うまでもありません。
 これらを着実に実行していくために,浅学菲才の身ではありますが,努力をしていきたいと考えております。皆様のご指導ご鞭撻をお願い申し上げます。